書店「bocca books」(松本市大手5)が女鳥羽川沿い・イオンモール松本向かいに7月19日、オープンした。
店主の五十嵐ちなつさんがおよそ40年ぶりにUターンして開業した。店舗面積は約9坪で、ギャラリースペースも設ける。
本は古本がメインで、国内外の小説や、建築、自然、アート関係の書籍を用意。「自分自身がこれまで楽しく触れてきたものも紹介したい」と、刺しゅうやハンドレタリングの本もある。ほか、雑誌や絵本、知人の著書やZINEなどの新刊もそろえる。「現在は9割ほどが古本だが、今後は変わっていくと思う」と五十嵐さん。棚には目安になるよう分類を付けて面出しをしたり、新刊本をテーブルに並べたりと、ディスプレーにも工夫を凝らす。
棚と壁を活用したギャラリースペースでは、企画展を行うほか、レンタルスペースとして貸し出す。現在は、同店のロゴデザインを手がけた画家・古田和子さんの個展「声の主」を開催。鳥や馬、草花や樹木などを柔らかいタッチで描いた作品17点を展示する。
五十嵐さんの実家は、大名町通りで70年にわたり営業した古書店「青翰堂(せいかんどう)書店」。結婚を機に山形市へ移住。時々帰省して店を手伝っていたが、離れて生活していたこともあり、2020年に閉めた際に継ぐのは難しかったという。
「特別意識していたわけではないが、やはり本は身近な存在」と五十嵐さん。山形に住んでいた時も、一箱古本市に出店したり、運営に携わったりしていたという。3年ほど前からUターンを検討し、書店の開業を考え始めた。登山が好きで、歩荷から取った屋号「bocca books」で、昨年からイベントに出店したり、市図書館の企画に参加したりしてきた。
イベントを通じて市内の書店主とのつながりも生まれた。「松本は、昔から比べると書店は減っているが、本に関わっている人がたくさんいる。自分も末席に加えてもらえれば」と五十嵐さん。読書会も企画し、初回は「松本レトロ建築散歩」を課題作品として8月12日に行う。「本を通じたさまざまな出会いがある場所にしていきたい」とも。
営業時間は9時30分~18時30分。火曜~木曜定休。