誰でも自由に弾けるグランドピアノ「街ピアノ」が7月12日、信毎メディアガーデン（松本市中央2）に設置された。

　松本芸術文化協会が設立30周年記念事業として、「楽都・松本」にふさわしい、「音楽が身近にある街づくりに貢献したい」と寄贈。来館者が自由に弾けるようにと、1階の共用スペースに設置する。利用は、「まちなか情報局」の受付に声を掛けてから行う。まちなか情報局の岡本千尋さんは「グランドピアノを弾く機会はなかなかない。音も良いので、多くの人に気軽に弾いてもらえれば」と話す。

　通行人などが自由に弾くことできる「ストリートピアノ」は、10年ほど前にイギリス・バーミンガム市内の街角に設けられて以降、世界中で広がりを見せている。松本市内では昨年8月、JR松本駅東西自由通路3階に設置され、多くの人が利用している。

　12日には贈呈式を開催。才能教育研究会のスズキ・メソード松本支部ピアノ科の4人の生徒が弾き初めを行った。「セレモニー後に早速弾いている人もいた。連日、数人が利用している」と岡本さん。ピアノの前には案内板を置き、新型コロナウイルス感染拡大予防のため、手指の消毒やマスク着用、十分な間隔を取って密を避けることなどを呼び掛けている。

　ピアノが演奏できる時間は9時～19時。