松本・中町通りのカフェ「salon as salon（サロンアズサロン）」（松本市中央3、TEL 0263-34-1006）で現在、イラストレーター・高橋湿枝さんによる個展「かけちがえたボタン」が開催されている。

　同展は長野市と松本市の巡回展。動物や虫をモチーフにしたイラスト17点を展示する。アクリル絵の具と色鉛筆で描き、優しく愛らしい雰囲気の作品が並ぶ。ほとんどが今回のための描き下ろしで、高橋さんがイラストを描いて双子の息子にプレゼントしたというウクレレも展示する。

　「オレンジ運搬車」は、実際にオレンジが入っていた段ボールを使ったコラージュ作品。オレンジを運搬するトラックの上で昼寝をしたり、会話を交わしたりするイモ虫たちを描く。あらかじめ段ボールに空いていた穴を利用してオレンジに見立てるなど、表現に工夫を凝らす。「最近あまりコラージュをしていなかったのでやってみた。フランスっぽさを意識した」と高橋さん。

　東京出身の高橋さんは結婚を機に小諸市に移住、雑誌のカットや挿絵などをメーンとした制作活動を行っている。

　同店での個展は初めて。休憩で立ち寄った同店の雰囲気を気に入り、個展開催を申し込んだという。「ちょうど展示場所を探していたので。ギャラリーだと構えてしまうけど、カフェならお茶を飲みながら気軽に見てもらえると思って。散歩がてら遊びに来てほしい」と高橋さんは話す。

　作品はすべて販売も行う。イラスト＝3,500円～、ポストカード＝150円。営業時間は11時30分～19時。月曜定休。10月29日まで。16日・20日・29日は高橋さんが来店を予定している。