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松本の2会場で民芸を見つめ直す展覧会 民芸品&エピソードの展示も

展示台は木で組んでわらを混ぜたしっくいを塗り、1週間かけて制作

展示台は木で組んでわらを混ぜたしっくいを塗り、1週間かけて制作

 民芸について改めて考えるプロジェクト「みんなの民藝(みんげい)-松本から考える『民藝運動』のひろがり」による展覧会が現在、市内2会場で開催されている。

市内の職人の道具を展示

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 2会場のうち池上邸の蔵(松本市中央3)では、「生活のそばにある、みんなの民藝」として、公募で寄せられた物や、リサーチで見つけた物など民芸品19点を展示。展示台には、松本民芸家具の椅子をはじめ、竹細工やおわん、皿、郷土民具などが並ぶ。母親が始めた喫茶店の入り口にあったというランプシェードや、手に入れた時のエピソードをつづった赤色のホームスパンのスーツもある。

 民芸品と合わせて紹介するエピソードは、覆うように和紙をかぶせて壁に掲示し、民芸品を見て振り返ると目に入るような配置にした。プロジェクト企画チームの池田昇太郎さんは「エピソードはパーソナルなことなので、見るために一つ動作を挟む形にしたかった。エピソードを読むことで、また違う見方を楽しめる」と話す。

 市はかり資料館(同)の第3展示室1階では、「古陶磁から読み解く民藝と東アジア」として、日中韓など東アジア各地の陶磁器を紹介する。2階では、「松本と民藝-手仕事の道具を中心に」として、手仕事の職人の道具を展示。市内に工房を構える「藍染 浜染工房」の藍染料や鑑定書、染織工芸家・三代澤本寿(1909-2002)が使っていた乳鉢やすりこぎ、自身の型絵染めを用いた筆立てなどもある。

 同プロジェクトは、時代考察や民芸が持つコンセプトを現在性から捉えることで民芸を見つめ直す機会として7月にスタート。講座や公開リサーチ、トークイベントなどを行ってきた。

 池田さんによると会期中は、企画チームのメンバーができる限り滞在し、説明したり、疑問に答えたりしながら、「更新」していきたいという。今後、公開リサーチの報告や得られた情報などは順次ウェブサイトに掲載する。「イベントや展覧会を通じて、松本を舞台に100年前に始まった運動を改めて見つめ直す機会にしたい。それぞれの思いや無数の声から次の動きが生まれるようになれば」と話す。

 開催時間は、池上邸の蔵=11時~17時、市はかり資料館=9時~17時(いずれも入場は16時30分まで)。11月4日は休み。11月8日まで。11月7日には、多目的スペース兼バー「Give me little more.(ギブミーリトルモア)」(同)で、座談会「いま、民藝から読み解くもの、語り直すこと。」を開く。要予約。