水炊きと焼き鳥を提供する「水炊き・焼鳥割烹（かっぽう）河うち」（松本市中央1、TEL 0263-33-0833）がJR松本駅近くにオープンして1カ月が過ぎた。

「水炊きを楽しんで」と話す河内社長と伊藤店長

　店舗面積は約15坪、席数はテーブル、カウンター合わせて29席。松本駅周辺で「河内屋」など4店舗を手がける「焼鳥」（白板1）が経営する。以前スナックだった店舗を改装。店内は同社店舗の特徴でもある鮮やかな赤色を基調に、壁には日本酒や焼酎のボトルを並べる。河内洋平社長は「『河内屋』らしさを出しつつ、お酒も食事もゆっくり楽しめるような雰囲気に仕上げた」と話す。

　水と鶏だけで炊き上げたスープを使った「河うちの水炊き」（1人前2,200円）は、信州福味鶏のもも肉、豆腐、自家製つみれ、くず切り、野菜盛りが入り、野菜盛りは無料で追加できる。河内社長が福岡に通い、さまざまな店舗で水炊きを食べて研究。「松本の皆さんに合う味を極めたい」と、県内外でラーメン店「らぁ麺しろがね」を展開する白坂巧さんに相談して、一緒に作り上げたという。メニューに水炊きを入れた飲み放題プラン（4,950円）や、コース（4,400円～）も用意する。

　焼き鳥は1本99円～（注文は2本から）。ほかに、真空低温調理した「砂ずり刺し」（549円）や、手羽先をチューリップにして食べやすくした「あふれる肉汁手羽先のカリカリから揚げ」（769円）なども提供する。アルコールも豊富で、特に力を入れる日本酒や焼酎は、全国各地のものをそろえる。

　コロナ禍で外食需要が変化する中、「ある程度お金をかけて、しっかりした食事を楽しみたいという人も一定数いると感じている」と河内社長。手頃に飲める居酒屋である既存店舗とは異なる形態での出店を模索していたという。「割烹と名付けたが、そこまで気を張る店ではない。これまで通り、気軽に足を運んでもらえれば」とも。

　当初、昨年末を予定していたが、厨房（ちゅうぼう）機器などの納品に時間がかかり、半年遅れてのオープンとなった。店長の伊藤隼さんは「暑い季節、あえての鍋も良いと思う。この辺りで水炊きを楽しめる店はまだ少ないので、ここから広げていきたい」と意気込む。

　営業時間は17時～24時。日曜・月曜定休。