プレスリリース

三谷龍二が監修する遊朴館HIDA GALLERY企画展、3年目の今年は『森と、暮らし』をテーマに開催

リリース発行企業:飛騨産業株式会社

情報提供:


Photo: Kazuhiro Shiraishi(ポートレートをのぞき以下も同様)


 飛騨産業株式会社(本社:岐阜県高山市、代表取締役社長:岡田明子、以下 飛騨産業)は、木工家・三谷龍二の監修による企画展『森と、暮らし』(以下 本展)を、2026年10月3日(土)から11月15日(日)まで、遊朴館 HIDA GALLERY(以下 遊朴館)にて開催します。

 遊朴館における三谷龍二の監修の企画展は今回で3回目を迎えます。本展では三谷の呼びかけに応え、木工家の紀平佳丈と、名古屋市で骨董の店「喫茶 古参」を営む古田隼人が参加。三谷と紀平が飛騨の広葉樹・針葉樹を用いて制作した新作の器と、古田がセレクトした古今東西の木の道具が一堂に並びます。木という身近な素材に重ねられた人々の知恵と時間をたどりながら、森と私たちの暮らしとのつながりを、あらためて見つめ直します。

 会期初日の10月3日(土)には、三谷、紀平、古田の3名によるトークセッションを開催します。また、遊朴館1階の「CAFE & TABLE 工」では、三谷がデザインした家具に座り、三谷の器で飛騨の旬の食材を使った食事をお楽しみいただけます。

 本展にあわせて秋の高山へ、「森と、暮らし」を感じる旅にぜひお出かけください。

企画趣旨
遠くなった森と、現代の暮らしを結び直す
 日本では古くから木の文化が育まれてきました。人々は森の恵みを受け取り、身近な木で生活道具や住まいをつくり、薪や炭を用いて暮らしてきました。しかし、この半世紀、新しい燃料や建材の登場、生活様式の変化によって、私たちの暮らしは、かつてないほど森から遠ざかっていきました。それでも、時折、木の肌に触れたときに覚える安らぎは、私たちが身体の深いところで森や自然を求めていることの表れなのかもしれません。

 一方、飛騨産業が根ざす飛騨地域は、太古より森林資源に恵まれ、現在も面積の9割以上を森林が占めています。豊かな森と、先人たちが育んできた木工技術を背景に、木工家具産業が発展し、その技術と文化が受け継がれてきました。

 本展では、森と木の文化が息づくこの地から、今を生きる私たちなりに、森と暮らしの関係を見つめ直します。



飛騨地域の森林の様子

三谷龍二 メッセージ
 今回の展示では、私たちが作った木の器とともに、長く使われてきた古い木の道具を紹介しています。そこには、身近にある自然の素材から、さまざまな知恵と工夫を発揮して生活道具を作り、それを使い続けてきた歴史が刻まれています。「人は木で何を作ってきたのか」。その一端をご覧いただきながら、遠くなった森と私たちの暮らしとの間に、もう一度、小さなつながりを感じていただければと思います。 


本展の見どころ
飛騨の木と向き合う、三谷龍二と紀平佳丈の器
 本展の作品制作は、木工家の三谷龍二と紀平佳丈が、飛騨地域の多様な木材が集まる飛騨古川の柳木材(*)を訪ね、それぞれに心惹かれる木を選ぶところから始まりました。

 三谷は、飛騨古川の木材会館で約60年間、敷台として使われてきた樹齢200年前後とみられるミズメ材をボウルへと再生。長い年月を経た木に新たな形と役割を与え、暮らしの道具として次の時間へつなぎます。また本展では、これまで敬遠してきたという朱塗りの器にも初めて挑戦します。

 一方、紀平が選んだのは、クロベとも呼ばれる飛騨のネズコ。水に強く、古くから桶などの生活道具にも使われてきた針葉樹です。傷や反りも起こり得る素材だからこそ、少し気を配りながら使う。そのほどよい緊張感がものとの距離を近づけ、やがて愛着が育まれるという紀平の考えが、その器に表れています。


三谷龍二 ミズメの古材を用いたボウル

   紀平佳丈 ネズコの蓮弁箱

*柳木材は、「飛騨市広葉樹活用推進コンソーシアム」の拠点のひとつ。小径木や、曲がり、節のある地域材を、家具材や工芸材として活かす取り組みを進めています。

古田隼人が見立てる、古今東西の木の道具
 名古屋市で骨董の店「喫茶 古参」を営む古田隼人は、長い時を経て人々の暮らしに受け継がれてきた、古今東西の木の道具を選びました。朝鮮半島のソルバク(穀物をすくう容器)、フランスの狩猟用具、日本の携帯日時計や雁木など、土地も時代も用途も異なる品々が並びます。

 本展では、これらの古い道具を、三谷と紀平が飛騨の木から生み出した現代の器とともに展示します。地域や時代を超えて木の道具を並べることで、身近な素材から必要なものを生み出してきた人々の知恵や工夫、その営みの連なりが浮かび上がります。

 使い込まれるなかで刻まれた痕跡や、土地や用途によって異なる形や手触り。古田の見立てを通して、「人は木で何を作ってきたのか」をたどります。



古田隼人の見立てによる19世紀フランスのデコイ(狩猟用の鳥形のおとり)


トークセッション
本展の初日に以下のトークセッションを行います。
『森と、暮らし』
日時:2026年10月3日(土)13:30~15:00 
会場:飛騨高山まちの博物館(高山市上一之町75)
登壇者:三谷龍二(木工家)、紀平佳丈(木工家)、古田隼人(古物商)
ファシリテーター:佐野由佳(編集・ライター)
*定員 80名(参加無料・要予約)
*参加ご希望の方は以下のURLよりご予約ください。
https://reserve.peraichi.com/r/ce24de75

ビジュアルブック
本展にあわせて作品や制作背景を収めたビジュアルブックを発行します。
会場にてお求めいただけます。
『森と、暮らし』
三谷龍二 紀平佳丈 古田隼人
写真:白石和弘
取材・文:佐野由佳
デザイン:須山悠里
言語:日本語・英語
判型:A5判変形(ヨコ150×タテ216mm)
ページ数:50 P
価格:2,200円(税込)
発行日:2026年10月3日







企画展概要
『森と、暮らし』
会期:2026年10月3日(土)~11月15日(日)*水曜日・第3木曜日休館 
開館時間:10:00~18:00 
会場:遊朴館 HIDA GALLERY 2Fギャラリー(岐阜県高山市上一之町26)
入場料:無料
主催:飛騨産業株式会社  後援:高山市、飛騨・高山観光コンベンション協会  監修:三谷 龍二
URL:https://hidasangyo.com/exhibition/the-forests-hida-and-daily-life/ (9月18日公開予定)


プロフィール


三谷 龍二(みたに りゅうじ)
1952年福井県生まれ。1981年、長野県松本市に「PERSONA STUDIO」を開設。木の匙や器など、日々の暮らしのなかで使われる木の道具を手がけ、生活工芸の分野を切り拓いてきた。1985年から「クラフトフェアまつもと」の運営に参加。2011年には、松本市内の六九通りにあった古い煙草店を改装し、「10cm」を開店した。2012年から「六九クラフトストリート」(2022年より「六九工藝祭」)に参加し、作家のキュレーションによる企画展を開催している。著書に『すぐそばの工芸―生活工芸の輪郭―』(講談社)ほか多数。






紀平 佳丈(きひら よしたけ)
1982年愛知県豊田市生まれ。大学で彫刻を学んだのち、山梨県の家具工房での勤務を経て独立。故郷の豊田市を拠点に、木の器を中心とした制作活動を行っている。素材となる木は、自ら材木店へ足を運んで選び、丸太で購入する際には製材にも立ち会うなど、木の個性と向き合いながら制作を続けている。現在は、画家であった祖父がかつて使用していたアトリエに工房を構え、山に近い静かな環境のなかで制作に取り組んでいる。






古田 隼人(ふるた はやと)
1978年愛知県生まれ。古物商、美容師。名古屋市内で「cut atelier room3」を営むかたわら、骨董の蒐集を続ける。2025年11月、名古屋市に骨董の店「喫茶 古参」を開店。かつて建築設計事務所として使われていたコンクリート打ち放しの建物を改装した店内に、独自の視点で見立てた古今東西の骨董を紹介している。平日は美容師として活動し、週末を中心に骨董の買い付けを行う。本展に参加する紀平佳丈は、「cut atelier room3」の常連でもある。




関連情報
CAFE & TABLE 工(こう)
 遊朴館1Fの「CAFE & TABLE 工」は、木の温もりと手仕事の美しさが息づく空間で、食とものづくりが静かに交差するカフェです。
 三谷龍二のデザインによる家具「3r-h furniture」の椅子に囲まれながら、三谷をはじめとする工芸作家の器で、飛騨の旬の食材を活かしたメニューをお楽しみいただけます。





施設紹介
遊朴館 HIDA GALLERY
 木工家具ブランドHIDAを展開する飛騨産業が、古くから「飛騨の匠(*)」として知られるこの地の歴史を背景に、日本の優れた木工文化を未来へつなぐ場として、2025年秋にリニューアルオープンした複合施設。高山の古い町並に位置し、つくり手と使い手を結びながら、木工文化と技術の継承に取り組んでいます。
 館内には、工芸作家の仕事を中心に年数回の企画展を開催するギャラリーのほか、木の温もりと手仕事のある暮らしを提案するショップ、飛騨の旬の食材を活かした料理を作家による器でお楽しみいただける「CAFE & TABLE 工」を併設しています。
 リニューアルにあたり、空間設計は建築家の中村好文と家具デザイナーの小泉誠が手掛けました。





*飛鳥時代より、飛騨の職人は卓越した技術を持つ「飛騨の匠」として重用され、東大寺や平城京をはじめとする数多くの建物の建立に携わりました。

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