北海道在住の陶芸家・加地学さんによる個展「加地学 うつわ展」が現在、松本のギャラリー「ギャルリ灰月(かいげつ)」(松本市中央2、TEL 0263-38-0022)で開催されている。
皿やカップ、鉢、片口、花器など200点以上を展示。濃淡のバリエーション豊かな落ち着いた色合いは、かけ合わせた釉薬(ゆうやく)と焼き方で生み出されている。土に混ざっている細かい石や窯に重ねて入れる際に用いた貝殻の跡が唯一の手触りとなっている皿や、能登半島地震で割れてしまったガラスの器の破片を焼く前に入れて、底に水をたたえたような模様がある鉢もある。
加地さんは1967(昭和42)年、北海道生まれ。インドを旅したことをきっかけに陶芸を始め、森岡成好さんに師事した。2000(平成12)年、北海道に戻って築窯。現在は伊達市で作陶している。
意識しているのは、「硬く、丈夫に焼き上げること」だという。「陶器は1000年以上前のものが残っている。長く残るものは、丈夫で硬い」と加地さん。そのために、焼き方や土を追求。現在、3つある窯のうちの1つは、まきと石炭を使っている。「北海道では石炭が採れるので、いろいろと調べて作った。他にはなかなかない、やってみないと分からない面白さがある」。土も自身で掘りにいくといい、6カ所ほどで採れるものをブレンドしている。「定番を作るのではなく、常に『どうなるんだろう』という探究心を持ちながら制作している」とも。
同ギャラリーでの展示は5回目。同ギャラリーの滝澤充恵さんは「形はおおらかだが、釉薬から生まれる色は複雑。どんな料理を盛っても映えるし、何より丈夫」と話す。毎回、全く異なる作品が出品されるのも楽しみだという。「一つ一つ表情が違うので、手に取って良いと思う形と色を見つけ出してもらえれば」と呼びかける。
価格は、小皿、カップ=2,420円~、花器=5,500円~など。営業時間は11時~18時(金曜は19時まで)。会期中の休みは8月31日~9月2日、8日~10日。9月13日まで。