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松本・中町に「鴨麺まつ乃」 常連客が継承、「味を守りたい」

鴨肉やしいたけ、昆布からだしを取る「鴨せいろ」

鴨肉やしいたけ、昆布からだしを取る「鴨せいろ」

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 鴨(かも)の麺料理を提供する「鴨麺 まつ乃」(松本市中央2)が松本・中町の女鳥羽川沿いにオープンして1カ月が過ぎた。

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 2019年9月にオープンした「鴨麺 あら井」の後継店。店内の設備はそのまま使い、器やれんげは新調した。店舗面積は約4坪。カウンター6席を設ける。

 前店からの定番メニュー「鴨せいろ」と「鴨そば」(以上1,980円)は、鴨肉やしいたけ、昆布からだしを取り、小麦と全粒粉をブレンドした細麺を使用。滋賀県産の「近江鴨」のローストや、姫竹の煮付け、ふわふわとした食感の鴨つくねなどを合わせる。店主の松野敦子さんは「ラーメンとそばの中間のような新しい一杯」と話す。

 山梨県で、長年会社員として働いていた松野さん。夫は山梨県に本店がある三味線専門店「三絃師 菊岡まつ乃」の2代目で、松本店が同店の隣にあったことから、松本を訪れてはよく「あら井」で食事をしていたという。

 昨年11月、「あら井」店主の荒井晴紀さんが、御代田町へ移転にすることと移転後の店舗の借り手を探していることをSNSで知った。松野さんは「仕事をしていない時期だったこともあり、大好きな『あら井』の味と店を受け継ぎたいと思った」と振り返る。

 当初、荒井さんは店の継承は考えていなかったというが、「うちの味をずっと『おいしい』と食べてくれた松野さんになら」と、松野さんを後継者として、味を伝授することにした。「飲食業経験がなく不安だったが、調理からオペレーションまで教えてもらった」と松野さん。2月から2人で店に立ち、先月15日に「まつ乃」の屋号でオープンした。

 以前からの常連客から、「受け継いでくれてありがとう」と声をかけてもらうこともあるという。「これからもしっかりと味を守っていきたい」とも。

 営業時間は11時~15時。火曜~木曜定休。

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