テキスタイルブランド「H/A/R/V/E/S/T(ハーベスト)」を主宰するデザイナー・真田緑さんの個展が現在、「手紙舎 文箱(ふばこ)」(松本市浅間温泉1、TEL 0263-87-2716)で開催されている。
6月に出版した画集「From my Mountain Diary」の原画20点を中心に展示する。同書は真田さんが10年にわたりカレンダー用に描いてきた、四季折々の山の水彩画120点をまとめたもの。絵を描く時に使ってきたスケッチブックをモチーフにしたデザインで、ほぼ原寸大だという。
雪に覆われた山肌、新緑や紅葉の木々、優しい色合いの高山植物のほか、カラフルなテント、登山者やスキーヤー、鍋焼きうどんやコーヒーなどが描かれた作品もある。「実際に山へ行って見る景色が一番きれいだと思うが、自分のフィルターを通して空気感を落とし込むことで、新たに気付く魅力もある」と真田さん。これまで数多くの山の表情を描いてきたが、「同じ山でも季節や方向によって見える景色が違うので、アイデアは尽きないし、描いていて楽しい」と話す。
同ブランドで手がけるグッズも用意。ポストカードやレターセットのほか、ポーチや手拭い、ラグシートといったアウトドアで使えるアイテムもある。山脈を箔(はく)押しで入れた「クロッキーブック」は同展に合わせて制作。リンゴやそば、雷鳥など松本らしいモチーフを描いた「松本みやげ」シリーズは、ロール付箋やハンカチなどを展開する。店内のカフェでは期間限定で、初夏の山並みをイメージした「キウイとグレープフルーツのタルト」(700円)を提供する。
真田さんは1986(昭和61)年生まれ。多摩美術大学を卒業し、アパレルブランドにテキスタイルデザイナーとして7年ほど勤務した。退職後、デンマークで1年間北欧デザインを学び、2014(平成26)年に帰国して同ブランドを立ち上げた。2016(平成28)年、長野県へ移住。現在は安曇野で暮らしている。
20代で名峰や名ルートの踏破に夢中になり、山小屋で住み込みのアルバイトもしていた真田さん。山好きな人との出会いを通じて、30代以降は自身にとって心地よい山との関わり方を模索するようになり、現在は子どもと一緒に登山を楽しんでいる。「作品に、登山の思い出や暮らしの中で眺める景色を重ねてもらえれば」とも。
営業時間は10時~16時30分(土曜・日曜・祝日は17時30分まで)。火曜定休。7月13日まで。