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松本で企画展「エフスタイルの仕事」 伝統産業や手仕事の特性生かした製品

4年ぶり6回目となる展示。さまざまなアイテムが並ぶ

4年ぶり6回目となる展示。さまざまなアイテムが並ぶ

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 新潟のデザインユニット・エフスタイルによる企画展「F/styleの仕事」が現在、松本のギャラリー「ギャルリ灰月(かいげつ)」(松本市中央2、TEL 0263-38-0022)で開催されている。

3年かけてリニューアルした「ゴムが入っていない、さらりとした綿の靴下」

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 デザイン提案から販路の開拓まで一貫して手がける同ユニット。共に新潟県生まれの五十嵐恵美さんと星野若菜さんが2001(平成13)年に立ち上げた。地域の伝統産業や手仕事の特性を生かしながら、次世代のライフスタイルに溶け込むようなデザインとして見直し、作り手と共にさまざまな暮らしの道具を生み出してきたという。

 鍋やまな板、器、カトラリー、ニットやカーディガン、エプロン、スリッパ、竹かご、ラグなど総数500点近くのアイテムを用意。パッケージには、どのように作られているのかを紹介する文章を添える。

 ジュート麻をベースにしたラグマットは、2人が東北芸術工科大学(山形県)で学んでいた時に月山緞通(がっさんだんつう)と取り組み始めたもの。立体的な犬や猫のモチーフは、ウールを織り込んでいる。五十嵐さんは「会社も工場も世代交代があったが、1つ1つ手作業で作り続けてもらっている」と話す。

 「ゴムが入っていない、さらりとした綿の靴下」は、以前販売していたものを3年かけてリニューアルした。オリジナルの糸は、靴下には欠かせない伸縮性を失わず、肌に触れる部分は心地よく感じるようにと、新潟県内の繊維会社や工場と開発。ポリウレタンの糸に綿糸を巻き付け、よりを入れて強度を出した。織り方も何度も試して、理想的な履き心地を追求したという。

 新潟市亀田に伝わる綿織物「亀田縞(じま)」を使ったパンツや風呂敷、スリッパ、ティッシュボックスカバーや、佐渡の真竹で編んだバスケットなどもある。「作り手が培ってきた経験を発揮できるようなものづくりを、これからも続けていければ」と五十嵐さん。星野さんは「ものはバトンをリレーするように、人から人へ渡っていく。ものの力だけではなく、人の力も大事にしながら、届けていきたい」と笑顔を見せる。

 価格は、マット=1万6,500円~、靴下=1,650円~、スリッパ=3,520円、竹のバスケット=1万7,600円~など。ギャルリ灰月の営業時間は11時~18時。2月27日~29日は休み。3月3日まで。

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