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松本の「ネックレス」、初のBtoC拠点となるサロン出店 「働く人」支える

「企業の福利厚生という面での認知度はまだまだ。リラクゼーションサービスを知ってもらう拠点になれば」と滝沢さん

「企業の福利厚生という面での認知度はまだまだ。リラクゼーションサービスを知ってもらう拠点になれば」と滝沢さん

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 リラクゼーション事業や健康経営コンサルティングなどを手がける「ネックレス」が10月21日、イオンモール松本近くにリラクゼーションサロン「TUKANOMA(つかのま)」(松本市清水1、TEL 0263-88-5090)をオープンした。

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 店内には4つのベッドを設け、「さくっと20分コース」(2,000円)から「ぜいたく120分コース」(1万2,000円)まで、長短5つのコースを用意。機器を使ってストレスや自律神経の状態のチェックも行う。同社の滝沢直美社長は「疲れ切ってしまう前に、心身を整えることが大事。短時間の利用もできるので、気軽に足を運んでほしい」と話す。

 同社は昨年9月に創業。今年1月から、セラピストが企業や工場に出向き、もみほぐしなどのリラクゼーションを提供する「癒(いや)しラボ」を始めた。企業の福利厚生の一環として、施術以外にも、会話を通じて心身の不調の把握、食生活や運動習慣の改善についてのアドバイスなども行う。セラピストは、研修で傾聴やゲートキーパーについて学んでいるという。「心と体は両輪。元気で健康に働ける心身を保つことが、一人一人の生産性を上げることにもつながる」と滝沢さん。定期訪問プランとイベントプランのほか、導入検討のためのお試し体験(5,000円、2時間で6人まで)も用意する。

 滝沢さんは岐阜県出身。結婚・出産を機に2001(平成13)年、関西から塩尻市に移住した。その後、市職員となり10年ほど勤務。2016(平成28)年、信号待ちをしていた際に後続車に追突される交通事故にあった。後遺症と闘いながら、3年間復職と休職を繰り返した後に退職。「やりたくてもできないもどかしさと、周りに迷惑をかけていることへの申し訳なさがストレスになり、心身ともにつらかった」と振り返る。

 「自分ができることはないか」と働き方を模索する中で、生産性に着目して起業を決意した。「プレゼンティーズム(心身の不調を抱えて業務を行う状態)による労働生産性の損失割合がおよそ15%もあり、健康リスクが高いことは企業にとって損失になることを知った」と滝沢さん。「信州経済を支える『人』を支える」を理念に掲げ、社名には「障害(ネック)を少なくする(レス)」という思いを込めた。

 店舗は、BtoCの拠点と捉え、今後は「癒しラボ」の全県展開を目指すほか、健康関連グッズの開発、生きづらさを抱える人のサポート事業なども視野に入れる。「テクノロジー、AIの時代だからこそ、人にしかできない価値提供を追求していきたい」と意気込む。

 営業時間は10時~22時。

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