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「小平選手とコーチに心から感謝」 松本・相澤病院、今後もサポートに意欲

取材に応じた相澤理事長

取材に応じた相澤理事長

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 平昌五輪・スピードスケート女子で金・銀合わせて2つのメダルを獲得した小平奈緒選手が所属する相澤病院(松本市本庄2)を運営する社会医療法人財団慈泉会の相澤孝夫理事長が2月26日、同院近くの施設・ヤマサホールで取材に応じた。

小平選手の成績と一緒に多くの花が並ぶ

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 18日夜、500メートルで金メダルが決まった直後から電話が50件以上入り、翌日からは祝いの花が続々届いた。小平選手への支援についてさまざまなメディアが取り上げ、称賛する声が上がった。同院には取材依頼が殺到。それに応じる形で相澤理事長が報道陣の質問に答えた。

 相澤理事長は職員らによる応援団約20人と現地で観戦。金メダルが確定したときは、「最初はうれしい気持ち。(小平選手と結城匡啓コーチの)2人が出てきたときには名前を呼んで、ありがとうと言った。この場に居合わせてくれたことに心から感謝したい」。小平選手と韓国のイ・サンファ選手が肩を組んでリンクを回ったときには2人の名前を呼んだ。「2人のスポーツを通じた素晴らしい関係に感動した」

 2009年春、信州大学を卒業した小平選手を事務職員として雇用。同院で小平選手がけがの治療をしたことや、結城コーチが同院医師と知り合いだったことが縁になり依頼を受けたが、小平選手に会う前から、「長野県の人が長野県のコーチと一緒に、長野県でスケートを極めたいと言うので、よっぽどのことがなければ応えたい」という気持ちだったという。そのときの印象を「真面目で真剣で、芯の強い人だと感じた」と振り返る。

 当初、職員として働きながら練習のために長野市に通うつもりでいた小平選手に、「半端なことはせずに、専念した方がいい」と伝えた相澤理事長。集中できる環境を用意し、サポートを続けた。2014年のソチ冬季五輪後、「オランダでスケートに打ち込みたい」という小平選手の申し出にも「勉強したいなら行ってきてはどうか」と送り出した。

 他の選手については積極的に募集しているわけではなく、「いろいろな要因が重なり、偶然があってこのような形になった。今後も偶然、そういうことがあるかもしれないが、積極的に雇用するつもりはない」と話す。今後は、「これまで通り、できる限りのサポートをしたいが、押し付けるものでもない。スケートを極めたいというのが小平の気持ちだと思う。そこまで二人三脚で歩んでいければ」。小平選手は、3月下旬には同院に報告に訪れる予定だという。「その日だけは時間を空けて、何も予定を入れないようにして待っている」と笑顔を見せる。

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