英・リーチ工房の影響を受けた陶芸家らによる展示「英国ポタリーとの出会い~リーチ工房とその系譜~」が現在、松本のギャラリー&カフェ「憩(いこい)の森」(松本市城山、TEL 0263-38-7660)で開催されている。
リーチ工房は1920年、日本から帰英したバーナード・リーチと同行した濱田庄司によって築窯された。リーチ死去後に運営を引き継いだ妻・ジャネットが1997年に亡くなり、所有者が転々としていたが、2003年に売りに出されたことを機に、「再建プロジェクト」がスタート。日英両国で活動支援が行われ、改修工事を経て2008年に再オープンした。現在は、陶工や世界各地からの研修生が作陶に励んでいる。
同展ではリーチ工房の作品をはじめ、同工房から独立した陶芸家の影響を受けたジョシー・ウォルターさん、ジェニファー・ホールさんの作品を中心に展示。皿やマグカップ、ボウル、ジャグなど約150点が並ぶ。
リーチ工房の作品は、シンプルな色合いと厚みのあるぽってりとした形が特徴。店主の布施智浩さんは「程よい重さと厚み。手にしたときの存在感が魅力の一つ」と話す。
ウォルターさんは、1997年に英・ダービーシャーに工房を構えて制作。ブラッシュマークと呼ばれるブラシ跡が特徴で、ケーキ用のブラシや砂浜で採取した草など多彩な道具を使っている。スリップで絵付けした柄は、動物や野菜など身近な素材で、猫や鳥、ニンジンやタマネギなどを軽やかに描いている。
ホールさんは、ウェールズのカーディフ・インスティチュートで陶芸を専攻。卒業後、ろくろ・絵付け職人として経験を積み、1997年に独立した。現在は、ウェールズ西南部で制作を続けている。代表的な柄は、丸と線を組み合わせた幾何学的な文様。マグカップの持ち手や、ポットやふた物のつまみにも装飾を施し、細部までこだわって仕上げている。
布施さんが英国の現代陶芸に興味を持ち、「ギャラリー・セントアイヴス」(東京都世田谷区)の協力を得て企画。開催はおよそ15年ぶり2回目で、「工芸の五月」の時期に合わせたという。「重さ、厚み、絵柄など、それぞれ良さがあるので、実際に手に取ってみてもらえれば」と呼びかける。
価格は、皿=6,875円~、ボウル=6,600円~、マグカップ=8,250円~、ジャグ=1万5,400円~など。営業時間は10時~17時。木曜定休。6月2日まで。