松本で「わたしは猫ストーカー」上映-鈴木監督、質疑応答に答える

作品について語る鈴木監督(右)

作品について語る鈴木監督(右)

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 NPO法人「コミュニティシネマ松本CINEMAセレクト」は11月6日、「私は猫ストーカー」をまつもと市民芸術館(松本市深志3)で上映した。当日は鈴木卓爾監督が来場し、観客からの質問に答えた。

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 同作品は、イラストレーター・浅生ハルミンさんの同名エッセーを映画化したもの。町にいる猫の後を追うのが趣味という、古本屋でアルバイトをするイラストレーター志望の主人公・ハルを中心に、彼女を取り巻く人々や町に暮らす猫たちの日常を緩やかに描く。作品中には、撮影が行われた東京・谷根千(谷中、根津、千駄木)に暮らす猫20匹以上が登場、実際に生活している人々や下町の風景とともに、リアルな雰囲気を描写している。

 俳優、脚本家としても知られる鈴木監督は、単独での長編劇場公開作は今回が初めて。「見る人によって見え方は違うが、何か『ズシン』とくるものを感じてもらえれば。同じ町にいながら、ずっと旅しているような作品」と話す。

 上映後の質疑応答では、効果的に使われた色彩や画面サイズ、画面構成などの質問が観客から上がり、鈴木監督は一つひとつ丁寧に応じた。主題歌の「猫ストーカーのうた」については、撮影後、音楽を担当した蓮実重臣さんから「歌を入れるべき」と言われて作ってもらったというエピソードを披露。「デモテープを聞いたら、この映画でやりたかったことと、この映画になかったことが入っていて…。曇り空から少し光が射しているような情景が曲から感じられたし、この映画にはなかった『湿り気』を与えてくれた」と鈴木監督。「CDの販売はしていないが、iTunes Storeで配信しているので…聴きながら猫ストーカーをして追体験してもらえれば」とも。

 色の調整をしたり、いつもより少し大きめで音響を出したりするなど、「今までで一番いいかたちで上映できた」と鈴木監督。上映中は後ろの席から会場の反応を見ていたという。「松本の人はあまり笑ってくれないなあと思っていたけど…でも、みんな真剣にしっかり見てくれたようでうれしい」と感想を語った。

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