専門学校未来ビジネスカレッジ（松本市渚2、TEL 0263-26-5500）オフィスビジネス学科の2年生が9月9日、ビジネスプランの発表会を行った。

　同科の「企業連携によるビジネス実践」の授業の一環。「若者の視点で考える、松本をもっと良くするビジネスプランの作成」というテーマで、4月から授業を進めてきた。「今後、松本を背負って立つような学生たちを、地元企業が一緒になって育てていければ」と講師を務めるスドージャム（笹賀）マーケティング本部の米山聡さん。

　当日は、4つのグループがそれぞれのプランをプレゼンした。各グループ4～5人の学生が登壇し、マーケティングの4P（Product、Price、Place、Promotion）に沿って発表。松本商工会議所の赤羽元秀さん、望月会計（城西2）の河上賢さんと米山さんの3人がアイデア、ストーリー性、実現性、収益性、プレゼン力の5項目で審査。同科1年生も評価に加わった。

　「図書館みたいな学習スペース」のプレゼンは、現在、市内に学生が集中して勉強できるスペースが少ないことを課題に挙げ、学生ならではの目線で、駅近に利用しやすい場所を作ることを提案した。「松メグ～もっと松本を知ってもらおう～」は、松本のグルメ、観光、求人情報などさまざまな情報を提供するアプリを企画。運営と加盟店、市民と観光客のそれぞれのメリットや、画面のデザイン案も示した。

　投票で1位となったのは、サイクルシェアサービス「どこでもチャリ」。市内各所に設けた専用の駐輪場で自転車を借りたり返却できたりするシステムで、定期や学割も用意し学生と社会人をターゲットとした。市外出身のメンバー4人が実体験に基づいて発想を膨らませたプランに、審査員からは「国内外の観光客の利用も見込める」「自転車を1台買う場合との比較もあると分かりやすい」などの声が寄せられた。

　地元企業と連携した取り組みは、同科にとって初の試みだという。「社会に出ると、学生のうちに得た知識を組み合わせて具現化することが求められていく」と米山さん。「知識は蓄えるだけでなく活用して初めて価値があるということを学生に伝えていきたい」と話す。