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松本でイラストレーター・野村剛さんが粘土絵画展 会場のギャラリーをテーマに

同ギャラリーの「一番若いお客さん」を描いた「ゆめ」

同ギャラリーの「一番若いお客さん」を描いた「ゆめ」

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 松本のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で現在、イラストレーター・野村剛さんの個展「ガルガの中のガルガ」が開かれている。

「信州まつもと大歌舞伎」の新聞広告をもとにした「新聞紙」

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 塩尻市出身・在住のイラストレーター・野村さんによる個展。8色の色粘土を混ぜて、さまざまな色を作って制作する絵画のほか、立体作品なども含め40点以上を展示する。

 同ギャラリーではグループ展での参加はあるが、個展は初めて。「ガルガの雰囲気を再構築したような展示ができれば」と、同ギャラリーをテーマに決めて制作した。手のひらサイズの額に入った作品は、コーヒーカップやカメラ、郷土玩具など、商品や壁を飾る雑貨をモチーフに。「小石とスズメ」は、駐車場の小石を使って制作。ミニチュア版の同ギャラリーと共にディスプレーした。

 DMにも使用した「ゆめ」は、「たぶん、ガルガの一番若いお客さん」という、知人の赤ちゃんを描いた作品。「モデルをお願いして撮影したが、構図を狙いすぎてしまうのか思ったような写真が撮れなかった」と野村さん。結局、「寝ちゃったので、約束した時間に遅れます」というメールに知人が添付した写真がベースとなった。「自分が何枚も撮ったのに、こっちのほうが良くて(笑)」。これまで風景画を中心に描いてきた野村さんだが、「人物も面白いと思った」と振り返る。ほかに、2014年の「信州まつもと大歌舞伎」の新聞広告をもとにした「新聞紙」や、まつもと市民芸術館の広報誌「幕があがる。」の挿絵として制作している作品も並ぶ。

 「自分のテイストを出すことと、『ガルガ』であること。バランスを取るのが難しかった」と野村さん。個展に向けて、同ギャラリーでさまざまな写真を撮ったという。「あちこちにカメラを向けて、気の向くままに撮っているように見えたので『迷走しているのかな?』とちょっと心配した(笑)」と同ギャラリーの熊谷幸枝さん。「絵画を中心にした展示は珍しいので、どうなるかと思ったが、いい空間が出来上がった」と話す。「場所に合わせて考えるのも面白いと感じた」と野村さん。「同じ作品でも展示する場所で見え方は変わってくる。『ガルガ』の空間も含めた一つのインスタレーションとして感じてもらえれば」とも。

 作品は全て販売する。「小石とスズメ」=1,800円、額入り絵画=3,800円~、「ゆめ」=5万円など。営業時間は11時~20時。火曜と第1・第3月曜定休(9月21日・22日は営業、16日・24日・25日は休業)。9月28日まで。

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