松本市が指定ごみ袋のデザインをリニューアルし、4月末から順次切り替えを進めている。
可燃ごみの袋には「ズク出して減らそう!燃やすしかないごみ」、プラスチック資源ごみの袋には「ズク出して分けよう!プラスチック資源」のキャッチフレーズを追加。プラスチック資源ごみの袋には、松本の町をイメージして山並みや松本城、音符やサッカーボールなどを描いたイラストと「松本市は2050ゼロカーボンシティを目指します」という文言も入れた。
1995(平成7)年に「指定ごみ袋」制度を導入して以来、大きくリニューアルするのは初めて。昨年4月、ゼロカーボンシティの実現と最終処分場の延命化を目指し、可燃ごみとしていた製品プラスチックを資源化するために分類を見直した。これにより、素材が100%プラスチックのおもちゃや食器、CDケースなども「プラスチック資源ごみ」として回収。「容器包装プラスチック専用袋」と書かれていた袋の名称を変えるのに伴い、リニューアルすることにしたという。
昨年夏ごろからデザインを検討。キャッチフレーズには、方言で使われる「ズクを出す(面倒がらずにやる気を出す)」を採用した。市環境エネルギー部環境業務課の林浩司課長は「部内で20~30案ほど出した。地域性を感じられる方が、メッセージがより伝わるのでないかと考えた」と話す。どのように再利用しているかを知ってもらえるように、「回収されたプラスチック資源は、物流用のパレットや再生品原料などにリサイクルされます」という文言も追加。合わせて、「可燃ごみ」という表記も「燃やすしかないごみ」に変更した。
市では、ごみの出し方の検索や収集日程表の確認ができるアプリ「さんあ~る」や公式LINEで、情報発信に努めている。同課の清水幸一課長補佐は「ごみの分別について、より興味を持ってもらえるきっかけになれば。ゼロカーボンシティの実現に向けて、取り組みを進めていきたい」と話す。