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松本でシャツブランド春夏服受注会 衣デザイン専門学校時代の「憧れの店」で

「この場所で受注会ができることがうれしい」と中臣さん(右)。滝澤さん着用のジャケットは昨年オーダーしたもの

「この場所で受注会ができることがうれしい」と中臣さん(右)。滝澤さん着用のジャケットは昨年オーダーしたもの

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 シャツを中心にしたブランド「Houttuynia cordata(ホーチュニアコダータ)」の2024春夏服受注会が現在、松本のギャラリー「ギャルリ灰月(かいげつ)」(松本市中央2、TEL 0263-38-0022)で開催されている。

シャツを中心にバッグなども展開

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 東京・吉祥寺にあるカフェ「coromo-cya-ya(コロモチャヤ)」のオーナーでデザイナーの中臣美香さんが手がける同ブランド。メインのシャツは、長袖、半袖、ノースリーブ、チュニックやワンピースなど多彩に展開する。今シーズン新たに扱う生地のマイクロウェーブボイルコットンは、凹凸があって直接肌に触れる面が小さく、暑い時期も快適だという。同じチェック柄を用いたプルオーバーブラウスとスカートなど40点余りのアイテムの受注を行うほか、シャツ生地を使ったバッグやハンカチ、カフェオリジナルの紅茶やパウンドケーキなども用意する。

 中臣さんは安曇野市出身。2000(平成12)年、松本衣デザイン専門学校に入り、3年間学んだ後に東京のシャツメーカーに就職した。「もともとシャツが好きだったが、作る側になり、同じ色でも織り方で表情が変わるシャツ生地に魅せられた」と振り返る。

 生地をめでながら働く人の姿を見て「かっこいい」と思いつつ、企業デザイナーとして「売れるもの」と「好きなもの」の間で悩むことが増えて離職。上京して自炊を始めてから興味を持ったという「食」の道を模索し、カフェで働き始めた。「飲食の仕事は、お客さんの反応をじかに見ることができる良さがある。果物のおいしさを引き出すスイーツと、生地の良さを生かすシャツ、ものづくりという面では通じるものも感じた」。2013(平成25)年、カフェ開業と同時に、ブランドを立ち上げた。

 開業の際、店で使うポットとカップを同ギャラリーに依頼。「学生時代から憧れの店。自分も使ってみて、紅茶を好きな人が作ったものだと思ってお願いした」と中臣さん。同ギャラリー店主の滝澤充恵さんは「業務用としてオーダーを受けたのが初めてだったのでうれしかった」と話す。昨年、滝澤さんがカフェを訪れたことがきっかけで、受注会が実現した。

 3月9日~11日には在廊し、専門学校時代の先生や友人なども訪れ、和やかに過ごしたという中臣さん。「自分の芯となるようなものを培った土地で、憧れの店で、作ったものを見てもらえるのは感慨深い。実際に着てみると印象が違うので、手に取って気軽に試してほしい」と笑顔を見せる。

 価格は1万9,800円~、仕上がりは4月~5月ごろ。営業時間は11時~18時。今月17日まで(12日、13日は休み)。

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