LEDライトを使ったダンスパフォーマンス「ReFined colors」松本公演

照明は28台のLEDライトのみで構成されている(photo=清水俊洋)

照明は28台のLEDライトのみで構成されている(photo=清水俊洋)

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 まつもと市民芸術館・実験劇場(松本市深志3、TEL 0263-33-3800)で11月4日、ダンスパフォーマンス公演「ReFined colors」が行われた。

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 公演の最大の特徴は、舞台照明が28台のLEDライトのみで構成されている点。LEDは約1,670万色ものカラーバリエーションを持ち、消費電力が少ないためほとんど発熱せず、軽量で持ち運びが容易というメリットを持つ。この特性を生かした照明、音響とダンサー3人のコンテンポラリー・ダンスとが融合し舞台が作り上げられる。さまざまな言語が入り混じるような音楽が鳴り響く中、舞台正面と左右の足元に設置されたLEDライトがにじむような色合いを発し、ほかに何もない真っ白な舞台に光と、しなやかに動くダンサーの影を映し出した。

 「旅」をテーマにした同作品は、2004年に山口県で初演が行われた。以降、日本だけではなく世界各地へのツアーを行ってきた。通常、舞台照明や音響は一度決めてしまうと変更は容易ではないが、それらをリンクさせるソフトウエアを使い、すべてパソコンで操作できるという利点を生かして、旅先の雑踏の音を録音したり、写真を撮影しサンプリングをしたりしながら世界各地の音や光を舞台に取り込み反映させてきた。ディレクション・照明の藤本隆行さん(dumb type所属)は「現地で取ったものを入れていき、それが積み上がって変わっていく。そんな舞台を作りたかった」と話す。

 公演前日から2日間かけて行われたワークショップでは、参加者が持ち込んだ音楽に、パソコンを使って照明をセットし、ダンス作品を作り上げた。最後には成果発表の場が設けられ、7つのグループが2~3分の作品を発表した。照明、音響、舞台上の動きをそれぞれ分けて考えて作るのが通常の舞台といわれる中、「分けてではなくて、一緒に作る。LEDはもっといろいろなものに使えるのではないか。そういうものを探す力、作り上げる力、全部まとめて舞台になる」と藤本さん。

ReFined colorsまつもと市民芸術館

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