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松本駅前の「松田屋」跡地でインスタレーション 過去と現在、感じる空間

入口から木道を歩いて奥に進んでいく

入口から木道を歩いて奥に進んでいく

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 松本駅前にある松田屋ビル(松本市中央1)の昨年閉店した民芸土産物店・松田屋の空き店舗を利用して現在、カフェユニット「L PACK」によるインスタレーション「不透明を整える」が開催されている。月間イベント「工芸の五月2016」の一環。

 1875(明治8)年に創業し、土産物のほか、民芸品なども扱っていた同店。1階と2階、各30坪以上ある店内の床に、200メートル分の地元のアカマツ材を使った木道を設置。来場者は木道の上を歩いて巡り、店内のあちこちに並んだ陳列棚や長椅子、土産物用の紙箱や紙袋など、同店営業時に使用していた品々を眺める。アイスコーヒーや、コーヒー豆の販売も。

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 小田桐奨さんと中嶋哲矢さんによる同ユニットは、アート、デザイン、建築、民芸などをキーワードに、全国各地で「コーヒーのある風景」をつくり出している。「工芸の五月」には2009年から参加し、池上邸の蔵や市内の空き家を使ってさまざまな企画を展開してきた。「会場となる空き家の情報を募り、年明けごろにここを使えることになった。歴史的にも松本らしさを持っている場所だと思う」と中嶋さん。

 2階の大きな窓からは松本駅が眺められ、歩行者信号の音や呼び込みなど、駅前ならではの喧(けん)騒も感じられる。「駅は今の松本、ここはもう閉店してなくなってしまった場所。なぜこういうものがなくなってしまうのかということに思いをはせる時間になればうれしい」と中嶋さん。「観光客や、知ってはいたが初めて訪れるという地元の人もいるという。なくなってから惜しむのではなく、ここをきっかけに、ほかの場所にも目を向けてもらえれば」とも。

 開催時間は10時~17時。入場無料。5月8日まで。木道に使用したアカマツ材は、展示終了後に譲る。希望者は期間中に会場で申し出を。

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