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松本の陶芸家・田中一光さんが個展-色数減らしバリエーション豊富に

ギャラリー内は明るく春らしい雰囲気に

ギャラリー内は明るく春らしい雰囲気に

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 松本・中町通りのギャラリー「GRAIN NOTE(グレインノート)」(松本市中央3、 TEL 0263-32-8850)で現在、陶芸家・田中一光さんの個展「青の主題による変奏曲 第3変奏」が開催されている。

優しい色合いの器が並ぶ

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 カップ、ボウル、皿、ポットなど34種類、約470点を展示する同展。同ギャラリーでの個展は7回目で、4年前から「青」をテーマにして行ってきたが、今回は濃紺や青色一色使いの器はなくし、薄い水色やアイボリーなどが中心。濃い茶色も以前よりは少し明るい色合いになった。「焼く温度で色の濃淡が異なる。これまで(窯の中の)温度が低いところで青色の器を焼いていたが、そこが空いたので。低い温度で焼くことで、少し明るい色になった」と田中さん。「並べてみると青が減った分、茶色が引き立つ。自分で作っているのに新鮮に映る」と話す。

 田中さんは松本市生まれ。県外の大学を卒業して埼玉で約3年間修業した後、2004年に松本に戻り独立。2010年4月に「田中一光製陶所」を設立し、制作活動を続けている。昨年12月ごろから同展に向けての制作を開始。定番のものから作り始め、徐々に新しい形のものを増やしていったという。「ベースとなるものは紙に書くが、あとは土を触りながら作り上げていく」と田中さん。今回はバリエーションが増え、定番として作っていた器のサイズ違いのものなども多くできあがった。

 田中さんは同展を「一つの大きな転機」と位置付ける。「ずっと『青』をメーンにしてきたが、引っ張られすぎたというか…ちょっと飽和状態になったので大胆に変更した」。これまでは、ベースとなるようなものを一つずつ確認しながら作り続けてきたという。「自分にとってのベースをしっかりさせたいという気持ちが強かったが、それがまとまってきた感じがしている。今後は応用を増やしていきたい」とも。

 作品はすべて販売する。小皿=1,575円~、カップ=1,995円~、ポット=8,400円~など。営業時間は10時~18時。入場無料。3月25日まで。期間中、田中さんが在廊する。

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