松本にジャム専門店「モモカフェ」-母親が営む織物糸専門店跡に出店

柔らかい光が差し込む店内。「狭くてもくつろげる空間を作りたかった」と店主の蒔田友之さん。

柔らかい光が差し込む店内。「狭くてもくつろげる空間を作りたかった」と店主の蒔田友之さん。

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 松本・縄手通り東に2月15日、ジャム専門店「Momo cafe(モモカフェ)」(松本市大手4、TEL 0263-32-2968)がオープンした。

蒔田友之さんのオリジナルジャムブランド「Chez Momo(シェモモ)」のジャム。

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 白を基調にした優しい雰囲気の同店は、店主・蒔田友之(まいたともゆき)さん(29)のオリジナルジャムブランド「Chez Momo(シェモモ)」の販売をメーンとするカフェ。店舗面積は約6坪。席数はカウンターとテーブルを合わせて7席。

 ジャムは量り売り(100グラム200円~)のほか、瓶詰め(大=500円~、小=250円~)でも販売する。カフェメニューは、ハンドドリップでいれる「コーヒー」(400円)やお湯にジャムを溶かして飲む「コンフィチュールドリンク」(400円)、ジャムとドリンクが付く「スコーンセット」(600円)や「日替りスープセット」(700円)などを提供。「モーニングセット」(500円)は、トースト・ジャム・ポーチドエッグの入ったスープ・ドリンクが付く。

 蒔田さんの母親が営業する織物糸専門店「百々屋(ももや)」跡に出店した同店。蒔田さんが出店場所について相談したところ、同所を提供してくれたという。「百々屋」は現在、同店2階で営業する。内装は「『百々屋』の雰囲気を壊さないように」(蒔田さん)と、残せるものはそのまま残した。「百々屋」時代から使っているといういすは、木工作家である蒔田さんの父・卓平さんが作ったもの。友人に手伝ってもらって塗ったという珪藻土(けいそうど)の壁や、卓平さんが提供してくれたニレのカウンターテーブルなど、さまざまな人たちがかかわり店が仕上がった。「ロゴマークやショップカードも友人が作ってくれた。本当にありがたい」。

 蒔田さんは19歳で大阪の製菓専門学校に入学、卒業後は上京して菓子店に勤めた。今後について迷っていた時に、フランスのジャムブランド「メゾン フェルベール」のジャムを食べて感動、同じタイミングで料理研究家の辰巳芳子さんが新聞で紹介していた「リンゴのジェリー(ジャム)」を作ってみたいと思ったことから、ジャム作りを始めた。27歳の時には仏のラルションという村に4カ月間滞在。現地で採れる果物を使ってジャム作りを学んだ。「日常生活の中に自然とジャム作りがある村だった。地元の人たちとの交流する機会が多く、家に行ってジャムを作らせてもらうこともあった」という。帰国後「Chez Momo」を立ち上げ、知人の店に商品を置いてもらうなどして活動してきた。

 ジャムは「キウイとパイン」「カシスとストロベリー」など、2種類以上の素材を使って作る。「イチゴやカシスなど、単体で作ったものは市販品でたくさんある。一つの素材に別の風味が加わることでさらにいい味になる。食べて楽しいものを作りたくて…」と蒔田さん。「今まで作った中で『洋ナシとバニラ』が傑作。自分が求めているジャムに一番近い味を出せた」。

 「旬の果物を使って季節感あふれるものを作っていきたい」と蒔田さん。「理想は街になじんだ店。『街のお菓子屋さん』があるように『街のジャム屋さん』になれたら」とも。

 営業時間は8時~19時(モーニングは8時~11時)。水曜・第4日曜定休。

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