松本民芸館で「ガラス展」-国内外の多彩な作品238点を展示

カラフルな「氷水コップ」は色合いも涼しげ。

カラフルな「氷水コップ」は色合いも涼しげ。

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 松本市里山辺の松本民芸館(松本市里山辺下金井、TEL 0263-33-1569)で現在、「涼しさの夏 ガラス展」が開催されている。

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 同館創設者の丸山太郎氏が収集したガラス工芸品388点の中から238点を展示。沖縄の再生ガラス器、倉敷・広島・鹿沼などで活躍する民芸作家のガラス器、1960年~70年ごろに市内の岡田地区にあったガラス工場「大和硝子」で作られていた瓶類などが並ぶ。足付きのカラフルな「氷水コップ」は氷水やアイスクリーム用の器で、明治末期から昭和初期まで大量に作られ出回っていたもの。ほかにも、イランの出土品や欧米のものなど、国内外・年代を問わず多彩な器が並ぶ。

 民芸作家であるとともに収集家としても知られる丸山氏は1909(明治42)年、松本市中町生まれ。戦後、民芸運動の担い手の一人として活動し、民芸作家として版画や螺鈿(らでん)卵殻細工などの作品を制作する一方、全国各地や韓国、台湾などの道具屋を巡り、その土地で実際に使われている日用品を収集した。美術品ではなく、実用品の中に美を見出した丸山氏。その美しさについては、「何時何処で何んに使ったかと云うことではなくその物の持つ美を直感で見て下さい」と書き残している。

 同館に収蔵されている収集品は6,800点を超える。「いつの時代、どこで作られたのか、聞かれることも多いが、わからないものもたくさんあって…(笑)」と同館館長の望月正勝さん。同館では年4回、膨大な収集品の中からセレクトした企画展を開催する。ガラス展は1994年に始め、今回が4回目。「夏はガラスで涼しさを感じてもらえれば」(望月さん)。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。入場料は、高校生以上=300円、中学生以下=無料。月曜休館。9月6日まで。

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