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「信州・まつもと大歌舞伎」市民キャスト募集 関連公演も準備着々と

「木ノ下歌舞伎」公開リハーサルの様子

「木ノ下歌舞伎」公開リハーサルの様子

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 6月8日に始まる「信州・まつもと大歌舞伎2018」に向け、市民キャストの募集や関連公演の稽古など、着々と準備が進んでいる。

 6月12日~18日にまつもと市民芸術館(松本市深志3)で上演する本公演は、奇遇な出会いを繰り返す与三郎とお富、その因果の渦に巻き込まれる周囲の人々の生き様を描いた世話物長編「切られの与三」。現在、東京・渋谷の「Bunkamuraシアターコクーン」で上演中で、同館広報の安江正之さんは「中村七之助さんが演じる与三郎が、悪役になり切れないような、品の良さを感じさせる『当たり役』と評判が高い。中村梅枝さんのお富も存在感があって美しい」と話す。

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 松本では、市民キャストが共に舞台を盛り上げる予定で、現在、参加者を募集している。対象は高校生以上の男性。演出・美術を務める同館芸術監督の串田和美さんは「松本ならではの演出をしたい」と意気込む。

 期間中は、さまざまな関連公演も予定する。15日~17日は、歌舞伎を現代劇にアレンジする「木ノ下歌舞伎」として、せりふのない舞踏の2演目「三番叟(さんばそう)」と「娘道成寺(むすめどうじょうじ)」を上演。2016年に続いて2度目となる松本での公演に向け、主宰の木ノ下裕一さんは「松本の皆さんは反応が豊かで、能動的に見てくれるので、ぜひダンス作品を上演したいと思っていた」と話す。

 先日行われた公開リハーサルでは、「三番叟」の翁、千歳(せんざい)、三番叟の3人の神を演じるダンサーが、クラブミュージックに合わせて躍動感あふれる踊りを見せた。演出・美術を手掛ける杉原邦生さんは「芸能の先にある、僕らの新しい『三番叟』を見てもらいたい」、振付を担当し、三番叟を演じる北尾亘さんは「ストリートダンスの要素も入れつつ、舞踊の原点ともいえる祝祭性を表現したい」と力を込める。「娘道成寺」の演出・振付を担当し、1人で踊るきたまりさんは「他人と共存はすることはあっても人は孤独なもの。何かを強く思うことは苦しいが、それでも生きていく」と思いを込める。

 ほかに、キッセイ文化ホール(水汲)では「地歌舞伎」(9日)、「ひろしま安芸高田 神楽」(10日)、「淡路人形浄瑠璃」(17日)を、信毎メディアガーデン(中央2)では「江戸の町並みジオラマ展」(8日~18日)、「子ども寄席」(16日)を開催。出演者らが中心市街地を練り歩く「登城行列」は10日11時から行われる。

 2008年から隔年で開催されている同歌舞伎は今回が6回目。「松本市民による松本の歌舞伎として、皆さんと一緒に盛り上げていければ」と安江さん。

 市民キャストの募集は5月31日まで。問い合わせは同館(TEL 0263-33-3800)まで。

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