世界の建築物をモチーフにしたアート展-デジタル処理で独自の作風に

繊細かつ確かな線と色使いが、本物の写真のように見えるクックさんの作品。

繊細かつ確かな線と色使いが、本物の写真のように見えるクックさんの作品。

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 東京を拠点に活動している安曇野市出身の作家、クック芳子さんによる作品展「The city」が8月28日から、「サニープレイスカフェ」(松本市中央2、TEL 0263-37-5517)で開催されている。

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 展示されているクックさんの作品は、世界の建築物を撮影し、パソコンに取り込んで忠実にトレース、彩色する作風。繊細な線と色使いで表現された作品は、本物の写真のように見える。同展では2003年~2005年に制作した14点を展示する。

 「See no Sounds(沈黙を見よ)」という「沈黙したときこそ、数々の色や音楽が見えてくる想像の世界」を描く活動の一環で、西ヨーロッパなどの風景を水彩画で描いていたが、お台場のフジテレビや東京ビッグサイトを見たときに、「この建物は、水彩画よりパソコンで描いた方がいいな」と思い、パソコンで描く技術を身につけて制作してきた。「今まで何もなかった空間に、新しい建築物ができ、また新しい空間ができる。それを自分の視点で切り取った」とクックさん。

 各作品のオリジナルは、幅1メートルほどの布にプリントしたものだが、同展では今回の展示用にA4ほどにリサイズしたものを用意。2004年に東京アートファクトリー賞を受賞した「アイマックス」「グランドアルシエ」も展示している。受賞がきっかけで、スウェーデンに招待作家として選出されたこともあるという。「みんながパソコンを使い始めたころだったから、(受賞できたのは)タイミングがよかったと思う」(クックさん)。

 「ローズブリッジ」は3枚で1セットの作品で、青空をバックに色鮮やかなバラがアーチにつたを絡ませている。民族間の争いや、テロ、戦争などによって、隣同士の国でも行き来が困難な現状を見て「民族がいろんな国を自由に歩けるようにと、世界平和を願って制作した」。

 「これらの建築物を作った人たちは、自分たちの文明を残していくために『永遠に残るもの』として作ってきたと思う。『残していく』ためには『平和』でなければできない。そんな平和への願いを込めて作ってきた」とクックさん。現在は、パソコンではなく水彩画で、同展で展示したものとは全く違う作風のものを制作しており、作品の幅を広げている。世界の建築物は、フォトグラファーであるクックさんの夫、ピーター・クックさんが撮り続けているという。

 作品はすべて10,000円で販売。「『欲しい』と言ってくれるお客さんもいたので、リサイズして展示した。気軽に見て、おうちに飾ってもらえれば」とも。

 営業時間は10時~23時(ラストオーダー)、水曜は21時まで。ワンドリンクオーダーが必要。9月24日まで。

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