古布花作家とイラストレーターが初の二人展-松本のカフェで

マチさんと山口さんの作品がカフェの壁を飾る。写真はマチさん。

マチさんと山口さんの作品がカフェの壁を飾る。写真はマチさん。

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 安曇野出身のアンティーク着物地布花作家、山口珠音(じゅね)さんと、上田出身のイラストレーター、マチ*ともみさんによる作品展「Summer Field-古布花とイラスト展-」が7月3日から、「サニープレイスカフェ」(松本市中央2、TEL 0263-37-5517)で開催されている。

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 2年ほど前、展示会で山口さんの作品を見たマチさんが、「これは面白そうだ」と山口さんの布花制作の教室に通い始めたのがきっかけで2人は知り合った。「山口さんは自分だったら選ばない色の生地を持ってきてくれて、自分の中で『色の幅』が広がった。一緒に通っていた人たちと同じ生地を使っているのに、全く違うものができていくのが面白かった」とマチさん。昨年10月には、自身で制作した布花コサージュとイラストを組み合わせた作品展を行った。

 「いつか2人で展示をしたいね」と話していたが、互いの都合が合わずに先送りしてきた。今回ようやく2人のスケジュールが合ったため、念願の開催となった。

 「夏」をテーマにした同展では、「イラストの中の女の子を夏っぽいファッションで飾るだけでなく、髪の流れ具合などに『風』を感じてもらえるように描いた」(マチさん)。優しい雰囲気に仕上げたマチさんの作品とは対照的に、山口さんの作品は「夏の力強さ」が表現されている。金属製の古い箱をフレームにして、空に向かって大きく花びらを広げているような花々が展示されている。

 「普段の展示は着物に興味のある人か、割りと高齢の人に見てもらうことが多かった。今回の『カフェ』という場所で、あまり着物になじみのない人たちにも見てもらいたい」と山口さん。マチさんは「突然わいたアイデアで一気に仕上げたものの方が、自分でも納得がいくものに仕上がるし、見る側もそう感じてもらえるみたい。作品と心のリンクが大切だと学んだ」と話す。

 今後マチさんは、展示は控え制作に集中するという。「今回の個展に向けて、ファッション誌などから気になるものをとにかくデッサンしていたら『(イラストの雰囲気が)変わったね』という感想をもらった。そこで自分に足りないものは『デッサン力だ』と気づき、以来、女の子に限らず男性や植物などのデッサンもするようにしている。これからもっと幅を広げていきたい」と語る。

 営業時間は10時~23時(ラストオーダー)、水曜は21時まで。ワンドリンクオーダーが必要。今月30日まで。

マチ*ともみさんホームページイラストレーターのコラボ展「2人のイラスト展」-松本パルコで(松本経済新聞)マチ*ともみさん、着物地で作るコサージュとイラストの合体作品展(松本経済新聞)

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