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松本でパレスチナの手仕事展&「本読みデモ」 文化や暮らしを知り、停戦願う

ハンドステッチがアクセントになっている花瓶敷き

ハンドステッチがアクセントになっている花瓶敷き

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 パレスチナの手工芸品を展示販売する「パレスチナのすてきな手仕事展」が松本・大手のクラフト空間「東家(あずまや)」(松本市大手4、TEL 070-1379-8080)で1月26日~28日、行われる。

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 ヨルダン川西岸地区で作られる木工や刺しゅうの手工芸品を扱うフェアトレードブランド「架け箸」のアイテムを紹介する。伝統刺しゅうを施した雑貨やオリーブの木工品などを中心に用意。ハンドステッチがアクセントになっている花瓶敷きは、南部のヘブロンという町にある工房で作られているという。

 「架け箸」の代表・高橋智恵さんは、高校の授業でパレスチナ問題を知り、神戸大学在学中に1カ月間、ホームステイを体験。現状を知るとともに、人柄や文化に引かれ、2020年に「架け箸」を立ち上げた。「素敵(すてき)に国境はない」をモットーに、現地の協力者とやりとりしながら商品開発を進めるほか、イベントやワークショップ、写真展などを開催。パレスチナの現状や、現地の情勢の背景について多くの人に知ってもらいたいと尽力している。

 同展を企画したのは、「本読みデモ」として活動する澤谷映さん、吉川成実さん、江刺里花さんの3人。昨年11月、松本駅前で30冊ほどの本と椅子を用意して、立ち寄った人が自由に本を読んだり、思っていることを話したりできる場を設けた。澤谷さんは「パレスチナのニュースを見聞きする中で、何かできることはないかと考え、まずはできることから始めた」と振り返る。12月には、ドキュメンタリー写真家としてパレスチナに滞在した経験を持つ村田信一さんを招いた座談会と、東京経済大学の早尾貴紀教授のオンライン講義の上映会を開いた。

 これまでのイベントには、3人と同世代の20~30代の若者を中心に、幅広い人が参加してくれたという。「何かしたい、でも何をしていいか分からないと感じている人は多い。パレスチナで作られている物に触れたり、歴史や文化、暮らしを知る人の話を聞いたりすることが、第一歩になっていると思う」と澤谷さん。

 当日は本を用意し、「本読みデモ in the house」も同時開催する。「パレスチナにも、その地に息づく文化があること、その地でずっと暮らしてきている人たちがいることを知ってほしい」と江刺さん。吉川さんは「パレスチナの手仕事や現地の風景から、今起きていることについてじっくり考えたり、誰かと話したりできる場になれば」と話す。

 開館時間は12時~18時(28日は20時まで)。

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