買う

松本・こまくさ通り沿いに「本・中川」 本に携わる人の声を届ける場所に

奥の椅子でゆっくり本を読むこともできる

奥の椅子でゆっくり本を読むこともできる

  • 0

  •  

 松本・こまくさ通り沿いに新刊・古書を扱う書店「本・中川」(松本市蟻ヶ崎2、TEL 0263-33-8501)が11月25日、オープンした。

[広告]

 店舗面積は約6坪。2014年9月末に閉店した「ひゃくにんぱん」を大幅にリノベーションし、入口の位置も通り沿いから北側に変更した。店内は、白く塗った古木を組み合わせて、無機質過ぎない空間に。中央に配した古木は、八ヶ岳のものだという。

書籍は、美術や自然をテーマにしたものが中心で、絵本や写真集、画集などが多い。「読むものよりも、見るものの方が多いかもしれない」と店主の中川美里さん。選ぶ基準は「心がちょっとざわつくもの(笑)」。地元3作家が手掛ける「雷鳥張子」のプロジェクトにも参加していることもあり、野鳥の本や、雷鳥張子の販売も行う。

 「父が本と写真が好きで、家にはノンジャンルでたくさん本が並んでいた」と中川さん。東京の写真の学校に通っていたころ、先生から「写真集をたくさん見なさい」と言われて、神保町に通うようになり、あらためて本に触れる機会が増えたという。好きな写真集を出していた出版社で働いたり、大型書店に勤めたりした後、2008年に結婚を機に松本へ。「戻ってくる少し前くらいから、自分の店を持ちたいと考えるようになった」と振り返る。

 2012年ごろから移動書店「Little Booksellers」として、イベントなどで出店するようになった。「イベントで店のことを聞かれることも多く、やはり実店舗を出そうという思いが強くなった」。以降、物件を探し始め、1年ほど前に今の場所に決めて、少しずつ準備を進めてきた。

 「書き手が立ち上げた出版社など、小さく展開しているところも増えてきた。大きな本屋に勤めていたときにできなかったことを、やっていきたい」と中川さん。今後は、ギャラリー展示なども考えているという。「自分が行きたい場所、見たいものがここで実現できれば。本を作っている人は、発表をする人も多いので、その思いを届けられるような店にしていきたい」とも。

 営業時間は、金曜~日曜と第2・第4木曜の12時~18時(金曜・土曜は19時まで)。12月31日・1月1日は休み、2日・3日は営業。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース