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松本山雅とF.C.東京がチャリティーマッチ-選手が募金呼び掛けも

被災地の復興を願う旗が掲げられた会場で行われたチャリティーマッチ

被災地の復興を願う旗が掲げられた会場で行われたチャリティーマッチ

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 松本山雅F.C.と、F.C.東京(J2)による東日本大震災チャリティーマッチが4月3日、松本の総合球技場アルウィン(松本市神林)で開催され、 1万98人の観客が集まった。

「チカラをひとつに。」とプリントされたチャリティーTシャツを身に付けた山雅イレブン

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 同試合は、少しでも多くの義援金を募り、被災地へ届ける事を目的にF.C.東京が企画。当初、F.C.東京のホームである味の素スタジアムでの開催を予定していたが、計画停電の実施などから東京電力・東北電力管内以外での開催を検討。これまでに何度かホームゲームを開催したことのある松本での開催を県のサッカー協会に打診し、今回の試合開催が実現した。

 当日は試合前に両チームの選手らが募金活動を行った。F.C.東京の選手は「東日本大震災」の募金箱、山雅の選手は「長野県北部(栄村)地震」の募金箱を持って実施。ゲート1の入場口にはF.C.東京の平山相太選手や今野泰幸選手、山雅の松田直樹選手らが立った。観客は入場するとすぐに長い列を作り、被災地への善意を投じた。

 観客席には「頑張ろう東北」「We Love Nippon」となど、被災地の復興を願うメッセージが書かれた旗が数多く掲げられ、サポーターは声を張り上げてコールやチャントを行い、試合開始を待った。両チームの選手は、ユニホームの上から「チカラをひとつに。」とプリントされたチャリティーTシャツを身に着けて入場。選手紹介終了後には、F.C.東京のサポーターソング「You’ll never walk alone(君は決して一人ではない)」が流れ、山雅のサポーターたちも一緒に歌い、アルウィンには被災地の復興を願う歌声が響き渡った。

 黙とうをささげた後、キックオフ。選手は喪章を身に着けて試合に挑んだ。開始から両チーム共に激しいプレーを見せた。前半は、F.C.東京のMF上里一将選手が先制ゴールを決めたまま終了。後半はさらに3点を取られ、山雅は0対4で敗れた。

 試合終了後、F.C.東京からは宮城県仙台市出身の今野選手、山雅からは福島県いわき市出身の渡辺匠選手が代表してあいさつを行った。「生まれ育った大好きな宮城が被災してとても悲しい。少しの力かもしれないが支援し続けていきたい」(今野選手)、「友人の一人は今もいわき市にとどまって全力を尽くしている。自分はサッカーを続けていていいのか葛藤したが、できることを全力でやることが復興にもつながると思った。必ず乗り越えましょう」(渡辺選手)。会場からは大きな拍手が沸き起こった。

 この日の募金活動では総額431万1,681円集まった。このうち、「東日本大震災」分の208万5,942円はJリーグを通じて、「長野県北部(栄村)地震」分の222万5,739円は長野県を通じて、それぞれ被災地に寄付。飲食物やチャリティーグッズの売り上げは全額Jリーグを通じて寄付する。

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