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松本のギャラリーで陶芸家2人展 「店をイメージした」皿やカップ200点

2人合わせて約200点の作品が並ぶ

2人合わせて約200点の作品が並ぶ

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 鴨瑞久さんと戸津圭一郎さんの2人による陶展「ガルガなうつわ」が現在、松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で開催されている。

愛らしい雰囲気に仕上げた鴨さんのマグカップ

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 茅野市に「鴨工房」を構える鴨さんは、マグカップやゴブレット、ボウル、皿などを中心に出品する。一回り小さいサイズのミニマグは、同店に居合わせた時の会話をヒントに制作。「濃いコーヒーを飲みたいというお客さんの声を聞いて、そういう時にぴったりの大きさを想像しながら作った」と鴨さん。

 2020年9月に初めて同店で展示を開き、以降、企画展にも参加。側面に雷鳥の姿やゴリラの顔を施し、愛らしい雰囲気に仕上げたマグカップもあり、「企画展がきっかけで、動物モチーフにも取り組むようになり、作品の幅が広がった」と振り返る。ほかに、定番の車の箸置きやブローチなども用意する。

 長和町で作陶する戸津さんは、皿や鉢、マグカップ、ふた物などが中心。粉引(こひき)や刷毛目(はけめ)、三島手など伝統的な手法を用いた器が並ぶ。「ガルガと言えば、カレーとコーヒー。それに合うような柄、色を意識した」と話す。

 「身近にあるものを活用したい」と取り組むリンゴ灰釉(ゆう)は、剪定(せんてい)の際に出る枝などをもらい、あく抜きをして釉薬を作る。今回は東御市でもらったというブドウの木を使ったブドウ灰釉にも挑戦。少し緑がかった優しい色合いに仕上がった。

 同店から個展の依頼を受けた戸津さんが、もともと面識があった鴨さんとの2人展を提案。「2人とも作品はちょっと渋めだが、それぞれ違いもあるので一緒に並べてみるのも面白いと思った」と戸津さん。鴨さんは「戸津さんはしっかりと器を作っている印象。自分とは作風が違うので、合うかどうか不安もあったが、実際に見てみると、バランスの良い空間になって良かった」と話す。

 2人はそれぞれ、松本を訪れた際に「寄り道」することが多いという。同店の熊谷幸枝さんは「このようなタイトルの展示をしていただくのはとても光栄。店の雰囲気と合わせて楽しんでもらえれば」と笑顔を見せる。

 価格は、豆皿=1,100円、カップ=2,200円~、ふた物=5,500円など。営業時間は11時~19時。月曜・火曜定休。10月29日まで。

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