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松本・城西に本とコーヒーの店「雨間」 「誰もが帰ってこられる場所に」

「このカフェは求め続けたものが詰まっている場所」と山口さん

「このカフェは求め続けたものが詰まっている場所」と山口さん

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 本とコーヒーの店「雨間(あまま)」(TEL 090-4081-5653)が松本のレンタルスペース「koyomi(こよみ)」(松本市城西1)内にオープンして1カ月が過ぎた。

「誰かの人生を変えた本」や「誰かに読んでもらいたい本」が集まる図書室

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 1階はカフェで、席数は19席。2階は、店長の山口直人さんが、知り合いや店に来る人から預かったさまざまなジャンルの本を並べる「図書室」で席数は6席。本は貸し出しも行う。もともと倉庫だった空間を子どもたちとペンキで遊んで壁に色を付け、本棚はスプレーでカラフルに装飾した。山口さんは「図書館に救われていた時期があり、自分で店を持つときにも図書室を作りたいと考えていた」と話す。

 ドリンクは、自家焙煎(ばいせん)の豆を使った「ハンドドリップ珈琲(コーヒー)」「水出し珈琲」(以上480円)やスパイスを調合し甘さを控えたチャイ(550円)など。手作りのシロップを使った「季節のシロップソーダ」(550円~)は現在、3種類用意する。

 フードは県内の飲食店から提供を受けて受託販売している「スコーン」「アイスクレープ」「日本酒マフィン」のほか、大町市の飲食店のベーグルを使う「とりハムのベーグルサンド」を提供。「今、スコーンでミルクアイスを挟んだスイーツを考えている。これからランチメニューも増やしていきたい」と山口さん。ほかに店のドリップコーヒーを使った「珈琲屋さんのコーヒーゼリー」もある。

 山口さんは愛知県出身。長野県のスキー場や農家に住み込みで働いていたことがきっかけで2020年に塩尻市へ移住。焙煎した豆の通販やイベント出店をしながら接客を学んだ。その後、同スペースのオーナーと知り合い、カフェを開くことを決意。半年ほどかけて準備を進めてきた。

 イベントも不定期で開催しており、今後は、高校生や何かをやりたいと思っている若者が集まれる場所にしていきたいという。店名は6月にオープンすることと、「雨が止んでまた降り始めるまでのちょっとした時間に店に立ち寄ってほしい」という思いを込めた。山口さんは「居場所を求め続けた私が作った居場所。気軽に来てほしい」と呼びかける。

 営業時間は木曜・金曜・土曜=10時~16時。8月7日には古着と古本とコーヒーのイベントを開催予定。

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