夏の風物詩「松本ぼんぼん」-過去最多の312連が参加

踊りながら市内のコースを回る参加連(手前は「正統松本ぼんぼん連」)。

踊りながら市内のコースを回る参加連(手前は「正統松本ぼんぼん連」)。

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 松本の中心市街地を会場に8月7日、「第36回夏まつり松本ぼんぼん」が行われた。過去最多の312連、約2万7千人が踊りに参加し、市内は出店や浴衣姿の人たちで大いににぎわった。

参加連の中には「バドガール」の姿も

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 毎年8月の第1土曜日に松本駅東側から松本城にかけて広がる中心街で行われる同祭。「連」と呼ばれる参加グループが軽快なサンバ調の音楽に合わせて、休憩を挟みながら約20分の踊りを7回踊り、コースを回る。当日は汗が吹き出るほどの暑さで、松本駅前では参加連が各自のオリジナルうちわを配るなどして、連をアピールしていた。

 オープニングセレモニーでは、実行委員長の井上保松本商工会議所会頭が「今年は過去最多の参加連数、これだけの人が集まると街が元気になる。楽しく踊ってもっと松本を盛り上げて」とあいさつ。松本市の菅谷昭市長は「今年の松本市は飛躍の年」と話し、信州まつもと空港に発着するFDA(フジドリームエアラインズ)の新しい機体色が熱望していた緑色に決まったことから、「緑は松本山雅F.C.のチームカラー。山雅もJリーグ昇格に向けて頑張っている。明るい話題を励みに松本をアピールしてほしい」とあいさつすると、「松本山雅連」に参加している山雅サポーターから「菅谷松本!」とコールが起こった。

 踊り開始時間の18時になると、「アルプスの里、歴史を偲ぶ城下町に響かせよう、松本ぼんぼんの歌と踊りを!スタート!」の掛け声を合図に音楽が流れ始め、オリジナルの法被や浴衣に身を包んだ各連が勢いよく踊り始めた。特設ステージでは昨年の最優秀賞を受賞した「アルピコ連」が模範として踊りを披露した。

 休憩になっても、踊り手たちは水分補給をして疲れを癒やしながらも、記念撮影や乾杯をするなどテンションは高いまま。再び音楽が流れ始めると、各連で声を上げるなどして気合いを入れ直し、威勢よく踊りを再開した。

 同祭の草創期から伝わる正調の踊りをする「正統松本ぼんぼん連」は、市内の女子高生・山田詠美さんが正調な踊りの格好良さに魅了されて作った連。オレンジ色の法被に身を包んだ約40人の参加者は、手足の先までぴんと伸ばして規則正しい踊りを見せた。連のプラカードを持って参加した母親の佳代子さんは「娘は今年、高校卒業なので、最後の参加かもしれない。それでも連は続けていきたい」と話した。

 今年は「さんぱつ屋連」が最優秀賞に選ばれた。21時ころまで続いた踊りの後には、参加者によるゴミ拾いが行われ、今年の松本ぼんぼんは幕を閉じた。

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