松本市美術館で出光美術館名品展「日本の美~平安から昭和まで~」

7日に行われたギャラリートークの様子。

7日に行われたギャラリートークの様子。

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 松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-3400)で現在、出光美術館名品展「日本の美~平安から昭和まで~」が行われている。

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 同展は、出光美術館(東京都千代田区)が収蔵する作品の中から平安時代以降の作品を中心に展示。場内を「色彩の美」「墨の美」「陶磁の美」「近現代の美術」の4つに分けて、日本中近世の書画・陶磁、近現代の絵画・工芸・彫刻など63点を展示する。「墨の美」では、「出光コレクション」のきっかけとなった作家・仙厓の書や重要文化財になっている鎌倉時代の僧侶・明恵と鎌倉末~南北朝初期の僧侶・虎関師錬の消息(手紙)なども公開する。

 期間中、中庭でのコンサートや講演会なども企画。8月7日に行われた「ギャラリートーク」では、同館学芸員の細萱禮子さんが解説を加えながら参加者とともに展示室を回った。場内に入るとまず目にする「当麻曼荼羅図」(鎌倉末期~南北朝)は浄土が描かれた作品、続いて展示されている「六道・十王図」(室町)は地獄の様子が描かれた作品。「極楽は一幅であっさりと描いているのに、地獄のほうは六幅もあって…何でしょうね、そういうものなんですかね(笑)」と話す細萱さんに、笑いながらうなずく参加者も。

 「平安時代から昭和まで幅広い作品が並んでいるので、日本の美術の流れが通観できると思う」と細萱さん。「時代をまたいでこれだけ質の高いものがそろうのはなかなかないこと。びょうぶはインパクトがあるし、書は一つひとつ味わい深い。ゆっくり見てもらえれば」とも。

 開館時間は9時~17時。入場料は、大人=1,200円、大学生、高校生、70歳以上の松本市民=800円、中学生以下は無料。9月5日まで。今月21日には出光美術館学芸部長・黒田泰三さんが記念公演会を行う。ギャラリートークは22日・28日・29日にも開催する。

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