浅間温泉で奇祭「たいまつ祭り」-70本のたいまつが温泉街練り歩く

火の付いたたいまつが、もうもうと煙を上げて温泉街を練り歩く

火の付いたたいまつが、もうもうと煙を上げて温泉街を練り歩く

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 松本市、浅間温泉で10月3日、御射(みさ)神社春宮の例大祭で宵祭りの「たいまつ祭り」が行われ、大小約70本の火のついたたいまつが温泉街を練り歩き、奉納された。

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 「日本三大奇祭の一つ」とも言われる同祭は五穀豊穣と人々の安泰を願うもので、氏神様が収穫の終わった里から三才山にある秋宮まで、麦わらで作ったたいまつの煙に乗って帰るといわれている。

 もともとは小ぶりなたいまつで行っていたが、参加団体や観光客が増え、今のような大型のたいまつを綱で引いて進む形に変わってきた。たいまつを引くのは地元の町会などが中心。今年で5回目の参加という市内の福澤崇浩さんは「たいまつ祭りは神様に奉納する大きな火遊び。今回も頑張って引いていきたい」と開始前に意欲を見せていた。

 開始時間の19時を過ぎると町内会や企業、幼稚園などの参加団体が作ったたいまつに点火が始まった。目的地の御射神社まで約800メートルのコースを、赤々と火のついたたいまつが「わっしょいわっしょい」という掛け声とともに次々と通り、温泉街にはたいまつの煙が立ち込めた。中には直径2メートル、高さ3メートルにものぼるたいまつもあり、数十人が綱で引きながら坂道を上って進んだ。わらが燃えたあとのすすを顔に塗ると無病息災とも言われており、参加者はすすだらけになりながら互いの顔にすすを塗り合った。沿道の人にもすすが塗られ、見物人や警備の警察官までも顔を真っ黒にしながら、祭りの雰囲気を楽しんでいた。

 コース終盤、御射神社の参道では最後の上り坂を引き上げ、境内に到着するとたいまつが奉納され、大きな歓声が上った。

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