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松本の陶芸家が「白いうつわ」の作品展-市内のギャラリーカフェで

白のコントラストが春らしさを感じさせる

白のコントラストが春らしさを感じさせる

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 松本市のギャラリーカフェ「Gargas(ガルガ)」(松本市深志3、TEL 0263-39-5556)で現在、松本市の陶芸家・柳澤千代美さんの作品展「歩む方向」が開催されている。

さまざまなサイズや形の皿やカップが並ぶ

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 同ギャラリーでは3回目となる柳澤さんの個展。同展では、皿やカップなど約150点を展示する。直径20センチほどの「わたし皿」は、「茶わんやカップは自分専用のものを使うけれど、取り皿は『マイ皿』の概念がないなと思い作った」(柳澤さん)。

 白と赤の2種類の土を使い分け、粉引きで仕上げる白色の作品を制作する柳澤さん。同じ釉薬(ゆうやく)と化粧土を使うが、白土のものはより白く、赤土のものは土の色が透けて薄いグレーに仕上がる。シンプルな形のものが多く、模様もろくろの引き跡くらいだったが、今回初めて側面を削って筋を作る「しのぎ」の技法を使ったカップを制作した。「友人から模様付きのもののリクエストをもらった。でも絵付けをするのが好きではなかったので、土自体を模様にしようと思った」

 柳澤さんは昨年まで「内川千代美」の名前で活動していたが、結婚を機に新しい姓の「柳澤」を名乗ることに。工房も安曇野市明科から、新居を構えた松本市波田へと移転した。「『環境が変わったから、作品作りにも影響が出るでしょう』と聞かれるが、そんなに変わらなくて(笑)。ろくろを引いたり、窯に入れたり、日々やっていることは結婚前と変わらない。作風が変わるということもない」と話す。

 しかし、工房の場所が変わったことで、制作時にさまざまな苦労があったという。「土が凍ってしまうと焼いたときにひびが入ってしまうので…。(安曇野より)波田は寒くて、専用の小屋のようなものを作ったり、形を形成した後は家の中に移動させたりした。今年は本当に大変だった」と話す一方、「その分、愛着も大きい」とほほ笑む。「土と『相談』しながら、長く制作を続けていきたい。ぜひ手に取って、質感を感じてもらえれば」とも。

 作品は全て販売する。カップ=2,000円~、鉢=2,500円~、皿=2,000円~など。営業時間は11時~20時。火曜と第1・第3月曜定休。入場無料。4月29日まで。

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