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松本・中町のギャラリーで信大工学部同期が2人展-西表焼と吹きガラス

さまざまな器が並ぶギャラリー内

さまざまな器が並ぶギャラリー内

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 松本・中町のギャラリー「工藝マエストロ」(松本市中央3、TEL 0263-33-7895)で現在、沖縄・西表島の陶芸家・高山宗久さんと長野市のガラス作家・前田一郎さんによる「高山宗久・前田一郎2人展」が開催されている。

色も形もどこか温かみを感じる前田さんの一輪挿し

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 高山さんは松本市、前田さんは鳥取県の出身で共に1954(昭和29)年生まれ。信州大学工学部の同期で、学生時代は共同で一軒家を借り、住んでいたという。当時は作家活動を行っていたわけではなく、2人はそれぞれの道へ。高山さんは卒業後、沖縄へ移住。現在は西表島の西部に窯を構え、地元の土を使って作陶している。前田さんは長野市郊外のガラス製作所を経て、1986(昭和61)年、同市安茂里にガラス炉を築き、制作活動を行っている。

 同展では陶器約80点とガラス約40点を展示。高山さんは工房の一角で採れるというスズ石を上薬に使い、黒や赤茶といった深みのある色合いを生み出している。焼き締めで素朴な味わいの器や、主に沖縄で使われている酒器「カラカラ」、妻のこばやしゆうこさんが作ったシーサーも。「沖縄の土は独特。形もちょっと変わったものがあって面白い」と同ギャラリーの宮原史帆さん。「地元のもので作ると、個性ということを意識しなくても個性が自然ににじみ出てくるように思う」と話す。

 前田さんの器は吹きガラスとしては比較的薄いのが特徴。「へにゃへにゃのコップ」と名付けられたコップは、緩やかなカーブを描いている。「力が抜けた感じを作り出すのは、難易度が高いと思う。作るときに迷いがないからかな」と宮原さん。一点ずつ色や形が異なった一輪挿しも並ぶ。

 「普段使いにできる器からちょっとした酒器まで、さまざまなタイプのものが並んだ。お気に入りを見つけにきてもらえれば」と宮原さん。

 作品は全て販売も行う。高山さんの小皿、小鉢=1,050円~、ぐい飲み=2,100円~、前田さんのコップ、小鉢=2,100円~、「へにゃへにゃのコップ」=2,600円、一輪挿し=3,150円~など。

 営業時間は10時~18時30分。入場無料。11月25日まで。17日~19日は高山さんが在廊する予定。

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