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松本でジブリ・宮崎吾朗監督が講演会-「スタジオジブリ・レイアウト展」企画で

スライドを使ってレイアウトの説明をする宮崎吾朗監督

スライドを使ってレイアウトの説明をする宮崎吾朗監督

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 松本市美術館(松本市中央4、TEL 0263-39-7400)で開催中の「スタジオジブリ・レイアウト展」の特別企画として11月5日、「ゲド戦機」「コクリコ坂から」の監督を務めた宮崎吾朗監督による特別講演会が行われた。

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 同講演会は50組100人を対象に行う予定だったが、780組1500人以上の応募があったため、当選者を80組180人に増やしたという。

 宮崎監督は信州大学農学部卒業ということもあり、久しぶりに訪れた松本の印象や、大学生時代の話からスタート。信州大学を選んだ理由を聞かれ「高校のとき山岳部に入っていた。信州大学なら山も近いし、二次試験に数学がなかったので『これはいい』と思って…」と答えると、会場からは笑いが起こった。

 宮崎監督は「コクリコ坂から」を例に、全体の流れを活字でまとめたシナリオ、それをより具体的に絵に起こした絵コンテ、実際のレイアウト、レイアウトを元に作成した背景やセル画を持参し、スライドを使って専門用語や完成までの流れを細かく説明した。「レイアウトは画面の構成を設計する大切なもの。全てこの段階で決められるので、ここがいい加減だと、あとのものもいい加減なものになってしまう」とレイアウトの重要性を話した。

 次回作については、「再来年くらいだと思う。実は父(駿さん)が今作り始めていて…。すごいです。よくこんな映画作るなと思う」と話すと、会場からは「おぉ」と声が上がった。来場者には、参加記念として「コクリコ坂から」のヒロイン・松崎海が描かれた色紙がプレゼントされた。安曇野市から母親と弟と来たという高島琢登くん(11)は「難しい話もあったけど、映画のことがよくわかったので面白かった。ちょっとやってみたいと思った」とうれしそうに話した。

 同展では、「風の谷のナウシカ」から最新作「コクリコ坂から」までのジブリ作品のほか、「アルプスの少女 ハイジ」や「ルパン三世」など、同スタジオ設立前に宮崎駿さんや高畑勲さんが描いたものも含めた約1300点を展示。ミュージアムショップとは別に、さまざまなジブリグッズを販売するショップも設ける。9月16日から開催している同展は今月6日に入場者5万人を突破し、盛況ぶりを見せている。

 開館時間は9時~17時(毎週金曜日は20時まで。入場は閉館の30分前まで)。会期中無休。入場料は、一般・大学生=1,100円、中学生・高校生=900円、小学生=600円。11月27日まで。

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