北アルプス槍ケ岳などで山小屋を経営する「槍ヶ岳観光」（松本市埋橋1、TEL 0263-35-7200）が商品化した「槍ヶ岳ロックグラス」が現在、人気を集めている。

　サイズは、高さ9.5センチ、容量270ミリリットルでガラス製。底部に槍ケ岳が形作られていて、注いだ飲み物の色に反射し、山肌の色合いが変わる。穂苅大輔社長は「ウイスキーだと黄金色、牛乳を入れると雪山のようになる。注ぐ物によって、表情が変わるのが面白い」と話す。

　製造は、富士山をはじめ、甲斐駒ケ岳や剱（つるぎ）岳のロックグラスを手がけている「田島硝子」（東京都江戸川区）。甲斐駒ケ岳黒戸尾根の七丈小屋を運営する登山家・花谷泰広さんにロックグラスを紹介されたことをきっかけに商品化を決め、同メーカーと試作した。「槍ケ岳の鋭くとがった山頂部に近づくようこだわった。納得の再現度」と穂苅さん。

　昨年9月、公式オンラインショップ限定で販売を開始。登山好きを中心に人気を集め、初回は数時間で完売したという。しばらく欠品状態が続いていたが、先月30日に販売を再開した。「購入者の中には、『この辺から登った』と、登山の時を思い出す人もいる。お酒を楽しみながら槍ケ岳に思いをはせてほしい」とも。

　価格は1万1,000円。