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松本・アルピコ交通が上高地線全線開通100周年 大正時代のパンフレット復刻

復刻したパンフレットを広げる穂高さん

復刻したパンフレットを広げる穂高さん

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 アルピコ交通(松本市井川城2)が現在、鉄道・上高地線の全線開通100周年を記念した「筑摩鉄道復刻鳥瞰(ちょうかん)図」を数量限定で販売している。

復刻したパンフレット

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 アルピコ交通の祖業に当たる筑摩鉄道は、1921(大正10)年に島々線として松本・新村間で営業を開始。翌年、当時の終点である島々駅までの全線が開通した。

 100周年を迎えた先月26日、1923(大正12)年に筑摩鉄道が制作した上高地周辺の観光地を紹介するパンフレット「アルプス登山と筑摩電気鉄道」を復刻。当時の乗車券をイメージした「松本~島々ゆき」の復刻記念券とセットにした。

 パンフレットは、縦18センチ、横幅は77センチでつづら折り。片面は鳥瞰図で、松本市街地や島々線が走る河西部、北アルプス一帯をカラフルな色合いで描く。もう片面は観光スポットの説明書きで、駅の立地や山岳のほか、「優良旅舎紹介」として浅間温泉の旅館や白骨温泉なども紹介している。同社の穂高恵子さんは「味わいのある雰囲気に仕上がった。当時の上高地周辺の図を見て、現代との違いを楽しんでほしい」と話す。

 先月は「全線開業100周年記念ヘッド・マーク」を掲出して運行し、周年記念グッズの第1弾としてレプリカ版も作った。第2弾となる今回は、日本で鉄道が開通して150周年を迎える10月14日の「鉄道の日」と合わせて企画。「これまでになかったもので、業界を盛り上げたい」と、上高地線を応援する有志グループ「しましま本店実行委員会」の代表・太田岳さんが所有する「アルプス登山と筑摩電気鉄道」を借りて作成した。

 既に150部以上が売れ、購入方法への問い合わせも多いという。穂高さんは「地元の人に手に取ってもらい、昔に思いをはせてほしい」と笑顔を見せる。

 価格は1セット3,500円。販売数は500セット。新島々駅、波田駅、新村駅のほか、長野トラベル松本営業所で販売する。

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