「天然コケッコー」山下監督にセレクト・アワード賞-松本のNPOが授与

山下監督(左)と松本CINEMAセレクト理事長の宮崎さん

山下監督(左)と松本CINEMAセレクト理事長の宮崎さん

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 NPO法人「コミュニティシネマ松本CINEMAセレクト」は、1年で最も活躍し、映画ファンに至福の時間を与えてくれた映画人に贈る「セレクト・アワード」を創設、記念すべき第1回セレクト・アワードとして山下敦弘監督を選出した。2月23日、市内の映画館「エンギザ」(松本市大手4、TEL 0263-32-0396)で授賞式を行い、最新の監督作品「天然コケッコー」を上映した。

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 「セレクト・アワード」は、同法人のボランティアスタッフ約20人によって選出。理事長の宮崎善文さんは「運営はずっと日常で続けてやってきているものなので、年に1回『晴(はれ)』の場を作ろうと思った」と賞創設の経緯を話す。選考基準は、「観客に幸せな時間を与えてくれた人、作品」。今回は昨年の「天然コケッコー」「松ヶ根乱射事件」の2作品の評価と、デビューからずっとかかわりがあったことなどから山下監督に決まったという。

 宮崎さんが初めて山下監督の作品を見たのは「どんでん生活」(1999)。その後「ばかのハコ船」「リアリズムの宿」「リンダリンダリンダ」「松ヶ根乱射事件」と続けて上映してきた。「若いうちから接してきたので、こんなにビッグになるとは…」と笑う。受賞に関して、「2作品だけではなく、今まで作ってきたすべてを評価してもらったと思う」と山下監督は喜びの表情を見せた。

 作品上映後は観客からの質問に答える時間が設けられた。原作にはないエピソードをエンドロールで入れていることについて「(登場人物の)関係が伝わってきて、よかった」という感想が語られ、「正直うれしい。そういうことが伝わるといいなと思ったので…」と山下監督。「映画のような青春時代を送ったのか」という質問には、「自分には(そういう恋愛経験が)まったくなく、ただ見ているだけだった。だから、撮っている間もドキドキした」と答え、会場からは笑い声も上がった。

NPO法人コミュニティシネマ松本CINEMAセレクト最優秀作品賞に「サッド・ヴァケイション」-第22回高崎映画祭(高崎経済新聞)

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