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松本で陶芸家・市岡泰さん個展 質感と文様と形、「何を盛っても決まる」器

文様が目を引く市岡さんの器。くるくる描いた線のものや、2色のだ円が重なるものは新作

文様が目を引く市岡さんの器。くるくる描いた線のものや、2色のだ円が重なるものは新作

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 陶芸家・市岡泰さんの個展「市岡泰 うつわ展」が現在、松本のギャラリー「ギャルリ灰月(かいげつ)」(松本市中央2、TEL 0263-38-0022)で開催されている。

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 皿やカップ、ポットなどの食器をメインに、花器など含め300点以上を展示する。皿は、角の丸い四角形や長方形、少し深さのあるものや縁が立ち上がったものなどバリエーション豊かに展開。つまんだようなポイントを1カ所設けて栗のような形にした丸皿もある。

 文様が目を引くが、市岡さんは「自分にとっては質感ありき。陶磁器のようにつるっとしていたら描いていないかもしれない」と話す。ざらっとした質感は白い化粧土を塗ることで生み出し、文様は素焼きした後、はっ水剤を使ったり、引っかくように描いたりして入れているという。「黄色と黒と白、今はこの3色が気に入っているので組み合わせて描いている」とも。

 市岡さんは宮城県利府町在住。宮城教育大学から大学院に進み、金沢卯辰山工芸工房を経て、2002(平成14)年に独立した。現在は全国各地で個展やグループ展を開いている。

 同ギャラリーでは、2006(平成18)年4月に初個展を開催。以降、2、3年に1度のペースで展示を行っている。同ギャラリーの滝澤充恵さんは「和洋問わず、何を盛っても収まりが良くて重宝している」と話す。普段、無地の器を愛用している人から「柄が入っていても使いやすい」と言われることも多いという。市岡さんは「自分と同世代や、より若い世代に、気兼ねなく使ってもらえるようなものを作りたいと思っている。多くの人に手に取ってもらえれば」と呼びかける。

 価格は、小皿=2,200円~、カップ=3,850円~など。営業時間は11時~18時(金曜・土曜は19時まで)。火曜・水曜定休。12月5日まで。

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