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松本で海洋プラスチックごみを使ったランプ展 世界の有名建築物を模した明かりも

「かばんも、リサイクラーとしての活動も両方充実させていきたい」とさいとうさん

「かばんも、リサイクラーとしての活動も両方充実させていきたい」とさいとうさん

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 海洋プラスチックごみを使ったランプを制作する「Pimlico(ピムリコ)Arts JAPAN」による企画展「Shine on plastic」が現在、松本のギャラリー「ギャルリ灰月(かいげつ)」(松本市中央2、TEL 0263-38-0022)で開催されている。

大型のランプの展示も

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 浜辺の漂流物を用いて作った照明作品、約100点を展示する。「Find.Collect.Light」は、土台に付けた小さなLEDライトの上に、色とりどりのパーツをかぶせる明かり。パーツはプラスチックのふたなどで、自由に選ぶことができる。色によって光が異なり、新しいものは鮮明に、古いものはほんのりとした明るさになる。作者のさいとうとおるさんは「意図して違いを出せるものではなく、置いてみないと分からないところも面白い」と話す。

 「Architecture seeires.」は洗剤のキャップやふたなどを組み合わせて世界各国の建築物を表現。中国の福建土楼(どろう)や、アメリカ・ニューヨークのグッゲンハイム美術館、ニューヨーク住宅局などもある。インスタレーションの空間も設け、ポリタンクや浮き、洗剤のボトルなどを使った大型の作品も用意する。

 さいとうさんは、かばんブランド「KHISONOIO?(キソノイオ)」のデザイナーとして活動。2015(平成27)年、地球環境や教育について考える企画展に出品していたデザイナーのヨーガン・レールさんの照明作品を見て、「リサイクラー」としての取り組みを始めた。「環境問題に興味はあったが、出口が見えず、自分で言葉にできないもどかしさを感じていた」と振り返る。作品の光と色に引かれ、近くの浜辺や旅先で漂流物を集めて、同じように作り始めた。

 新型コロナの影響もあり、一昨年ごろから本格的に取り組むようになったという。「収集を続けていると、この海岸はごみが少ないとか、台風の後は多いとか、分かることも増えてきた。本当はなくなるのが一番良いことだが、今は、海洋ごみも自分にとっては価値があるもの」とも。

 以前から、「KHISONOIO?」を扱う同ギャラリー。店主の滝澤充恵さんは「かばん同様、色の使い方に『らしさ』が出ている。このご時世だが、ポップな明かりで少しでも気持ちを癒やしてもらえれば」と話す。

 作品は一部販売する。「Find.Collect.Light」=3,850円~など。営業時間は11時~18時。火曜・水曜定休。2月21日まで。

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