松本でコンテンポラリーダンスのワークショップ-全身を使って大きく表現

拮抗を取り入れた振り付けを踊る参加者とNoism1のメンバー。

拮抗を取り入れた振り付けを踊る参加者とNoism1のメンバー。

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 まつもと市民芸術館(松本市深志3、TEL 0263-33-3800)で1月30日、コンテンポラリーダンスのワークショップが行われた。

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 ワークショップは、31日に同館で公演された「見世物小屋シリーズ第2弾 Nameless Poison~黒衣の僧」の関連イベントとして開催。同公演に出演する、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館の専属ダンスカンパニー「Noism1(ノイズムワン)」のメンバー11人が講師となり、公演の振り付けの一部をレクチャー。16~30歳のダンス経験者24人が参加した。

 まずはストレッチから開始。メーンダンサーである井関佐和子さんが先頭に立ち、ぐにゃぐにゃとした動きのストレッチ方法で全身をほぐした。独特の動きに参加者はなかなか体を動かせずにいたが、メンバーの指導を受けながら動くうちに緊張もほぐれ、「暑いね」と声を掛け合いながら笑顔を見せた。

 振り付けのテーマは、反対方向に向き合う力同士を利用した「拮抗(きっこう)」という動き。具体的にイメージできず戸惑う参加者に井関さんは、「手のひらと手のひらを合わせてグッと力を入れる。力を入れ続けると手がずれて力が外に逃げる」と実演しながら説明。井関さんやメンバーは「手がずれた瞬間に、そのずれた手をどの位置に持っていくかを意識しながらやってみて」とアドバイスしながら動きの基礎を教えた。参加者は2人1組になり、どうやったら面白い動きができるか話し合いながら、体のさまざまな場所を使って実践した。

 拮抗の動きをつかみ始めたところで、実際の振り付けを2パターン指導。縮めた体を一気に広げるなど全身を大きく使った動きや、「アラベスク」などバレエのポージングを取り入れた振り付けは動きも早く、メンバーも時折「きつい」と漏らすほど難易度の高いもの。井関さんは「フリをきちんと踊ることも大切だけど、どう見せるかが大事。それによって違って見えてくるので、意識しながら体を使って」と声を掛けた。参加者は一つ一つの動きや力の入れ方などをメンバーと一緒に確認しながら練習した。

 ある程度覚えたところで、音楽に合わせたときの手本をメンバーが見せると、今まで以上の速さに声を上げて驚く参加者。不安そうな表情を見せるも、音楽が流れカウントが始まると意識を集中させて踊った。最後の1回を踊り終えると全員から拍手が起こり、1時間半にわたるワークショップを終了した。

 同館の企画制作・広報担当の今井浩一さんは「プロの人が来るので刺激を受けてほしいと思って企画した」と話す。参加した市内に住む18歳の女性は「楽しかった」と笑顔で汗をぬぐった。

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