食べる 暮らす・働く

安曇野に精神障害者就労支援のカフェ「だもんで」-地域住民との交流も

手を掛けて作り上げた店舗は優しい雰囲気

手を掛けて作り上げた店舗は優しい雰囲気

  • 0

  •  

 安曇野・穂高病院近くにカフェ「Da・Monde(だもんで)」(安曇野市穂高)がオープンして約1カ月が過ぎた。

[広告]

 精神障害者を支援するNPO法人「ほたか野の花」(安曇野市穂高、TEL 0263-31-6438)が運営する同店。同NPOが2005年に開設した精神障害者の日中活動の場「憩いの家 野の花」の利用者もスタッフとして働く。築約100年の建物を改装した店舗で、席数はテーブル24席を用意する。「自分たちでできるところは自分たちでやりたい」と、職人の協力を得ながら作り上げたという。「天井に明治45年の新聞が貼られていて歴史を感じた」と同NPO代表の籾山尚子さん。

 食事メニューは、肉や魚、野菜などをバランスよくセットにした「日替わりランチ」と「カレー」(以上550円)を提供する。ドリンクメニューは、「コーヒー」「紅茶」「トマトジュース」(以上300円)など。ほかに「たい焼き」(あんこ=100円、カスタード=110円)も。食材は、利用者が作る野菜や米、農業支援を受けている農家で収穫を手伝ったものなどをメーンに使う。「自分たちの手で収穫した、そのときの旬の食材を出すようにしている」と同NPO理事の田村恵子さん。

 店内では農作物やジュースなどの加工品も販売する。「ごまかし」(300円)は、白ゴマと黒ゴマを生地に混ぜて焼いたせんべい。「とても人気。カフェを開く前から作業として利用者が作っていたもの。メニューの中で一番作り慣れている自信作(笑)」(田村さん)。

 安曇野地域にある就労継続支援事業所を利用する精神障害者の割合は少ないが、「憩いの家」利用者の半数以上が「仕事をしたい」という希望を持っているという。「障害者施設は市街地から離れたところにあるイメージがあるが、それでは一層孤立してしまう。街中に作ることで、働く場だけでなく地域の人たちと触れ合う『コミュニティーの拠点』にもなれば」と籾山さん。「2階はフリースペースなので、コンサートや作品の展示なども行っていきたい。皆が気軽に集い、心地良いと感じてもらえる場所にしたい」とも。

 営業時間は12時~16時。木曜・日曜定休。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース