![日本酒は「種類やお客さまの好みに合わせて」グラスで提供](https://images.keizai.biz/matsumoto_keizai/headline/1611291656_photo.jpg)
日本酒と定食を楽しめる和食店「しき」(松本市中央4、TEL 0263-31-3166)が松本・日の出町通りにオープンして1カ月が過ぎた。
古民家をリノベーションした店内は落ち着いた雰囲気に仕上げた。昼から通し営業で、定食もお酒も時間を問わず提供。席代やお通し代はとらない。店舗面積は約15坪、席数はカウンターとテーブルで19席。店主の中野陽平さんは「この周辺は、個性的なお店が多くて面白いと思っていた」と話す。
定食は、日替わり(850円)のほか、「煮込み」(750円)、「チャーシューエッグ」(850円)、「福味鶏のモモ焼き」(950円)、魚などを入れた「しきの彩り」(1,500円)の5種類。単品は、揚げ物、焼き物、刺し身、サラダ、ご飯ものなど幅広く用意し、「山賊揚げ」(650円)や「馬刺し」(850円)、信州新町の羊肉「サフォーク」など名物もそろえる。
アルコールは日本酒に力を入れ、県内外問わず常時50種類ほどを用意。四合瓶で仕入れ、メニュー表ではなく「ジャケ呑(の)み」も楽しめるように工夫する。酒ディプロマの資格を持つ中野さんは、「酒屋で選ぶ感覚で、ラベルを見て気になるものを気軽に飲めるようにしたかった。好みに合わせたお薦めもできるので何でも聞いてほしい」と話す。ビールやハイボールのほか、「佐久の花」の焼酎各種や、「あづみのトマトハイ」「松尾りんご」(以上600円)など地元産のお酒も。
京都の料亭で腕を振るってきた中野さんが、松本に移住したのは10年ほど前。居酒屋に勤務しながら、いずれは自身の店を構えたいと思っていたという。周囲には、コロナ禍での開業を不安視する人もいたが、「今の状況を基準にして考えていこうと決めて、始めることにした」と振り返る。
ロゴのように用いている米偏に「喜」と書く漢字は「し」と読み、料理という意味を持つ。「喜という文字も入っているので、しきと呼んでもらえるかと思って」と中野さん。オープンして1カ月。昼に食事をして、再び夜にお酒を飲みに来るという人や、周辺の店をはしごして楽しむ人もいるという。「お酒も料理も、新たに挑戦したいことがたくさんある。今、喜んでもらっているお客さまを大事にしながら、よりよい店にしていければ」とも。
営業時間は12時~21時(現在は20時までの短縮営業)。