見る・遊ぶ

浅間温泉のギャラリーで動物をモチーフにした陶展-干支やアフリカの動物も

「動物たちの森」で作品に囲まれる村田肇一さん

「動物たちの森」で作品に囲まれる村田肇一さん

  • 0

  •  

 浅間温泉の「手仕事扱い処GALLERYゆこもり」(松本市浅間温泉3、 TEL 0263-46-2066)で現在、村田肇一さんの個展「村田肇一陶展~動物たちの森~」が開催されている。

川を渡っているようにも見えるサイとカバ

[広告]

 村田さんの個展は県内では初めて。動物をモチーフにした置物「陶の動物たち」を中心に、カップ、はし置きなど116種、185点を展示する。キリン、ゾウ、シマウマからネズミやウマなどの干支(えと)シリーズ、ネコやカエルなど身近なものまでさまざまな種類の動物が並ぶ。

 1974(昭和49)年から2年間、ケニア共和国で商品開発・陶芸技術指導をしていた村田さん。もともと動物好きということもあり、ケニアで動物の作品を作り始めたという。「動物が元来持っている愛らしさを出せれば。動物のものを作り続けて30年以上たつが、今も新鮮な気持ちで取り組んでいる」。ほとんどの作品は陶土の塊を糸で薄くスライスしたものから形をつくるタタラ作り。「試行錯誤しながら、厚みなどを変えている。以前はもう少し薄く作っていたが、最近は土の重みを感じられるものが好き」と村田さん。「手に取ったときの存在感が大切。(置物なので)使うものではないが、感情移入ができるような気がする」と話す。

 村田さんは京都市立芸術大学工芸科卒。在学中は漆工を専攻していたが、「焼き物を学んでいた友人を見ていて、いつかやりたいと思っていた」。卒業後、デザイン事務所に3年ほど勤めた後、前衛陶芸集団「走泥社」のリーダーだった八木一夫さんの最後の弟子と言われる寄神宗美さんの下で手伝いながら、焼き物を学んだ。

 同ギャラリーの瀧沢一以さんが村田さんの作品と出合ったのは昨年の夏。足を運んだ展示会の隣で、たまたま展示されていたという。「作品を見て面白いと思って声を掛けた」(瀧沢さん)。「後日、こちらにお邪魔して面白いギャラリーだと思った」(村田さん)。

 「器ではないので、『手になじむ』というものではないが、別の面白さがある」と村田さん。「ぜひ手に取ってもらって、親しみや、愛らしさを感じてもらえれば」とも。

 作品は全て販売も行う。「陶の動物たち」=2,500円~、カップ=3,500円~、箸置き=800円~など。営業時間は土曜・日曜の10時~18時。入場無料。8月28日まで。27日・28日は村田さんが在廊を予定している。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース