安曇野に豆腐店「ま・めぞん」-障がい者就労支援で、地元産大豆使用

昔懐かしい駄菓子屋のような外観

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 安曇野・豊科駅近くに5月9日、豆腐店「ま・めぞん」(安曇野市豊科、TEL 0263-88-8506)がオープンした。

オリジナルキャラクター「安曇野まめぞう」をデザインした豆腐

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 障がい者を支援する社会福祉法人「安曇野市社会福祉協議会」(豊科)が運営する同店。障害者総合福祉法に規定される就労継続支援B型事務所として4月に開所し、利用者が働ける場として翌月、店舗部分をオープンした。

 販売するのは、安曇野産の大豆「ナカセンナリ」を100%使用した「ぎゅぎゅっと濃厚 きぬごし豆腐」(210円)。濃度8%ほどという通常の豆腐に対し、同品は12%以上。パッケージにはネコの姿をした同店のキャラクター「安曇野まめぞう」をデザインした。「滑らかで豆の甘みを感じてもらえると思う。大豆の風味がとても豊かな一品」と同協議会主幹係長で店長の松澤高志さん。現在扱うのは1種類のみだが、おからの出ない製法で作る豆腐を8月の販売に向けて試作中だという。「大豆を丸ごと使った、栄養豊富で食物繊維たっぷりの豆腐。大豆の粒を感じていただけると思う」と松澤さん。店内にはイートインスペース4席も設け、ほのかな大豆の風味を楽しめる「豆乳ソフト」(300円)や、「大豆コーヒー」(250円)、「おから茶」(150円)などを提供する。

 障がい者の一般就労は難しく、就労先で挫折感を感じて戻ってきてしまうケースも多い。また、就労継続支援B型事務所と一般就労先とには賃金面でも隔たりがある。「きちんと給与を支払える仕事は何か」と考えてきたという松澤さん。自主製品の販売が効率的なこと、豆腐作りに取り組む福祉事業所が全国にあったことなどから豆腐を作ることに決め、製造機のメーカーに作り方を聞いたり、他店やフェアなどに出向いたりして準備してきた。

 「本当においしいと思ってもらえるものを作りたくて、皆で頑張ってきた。『自分へのご褒美』と言って買いに来てくれる人もいて、涙が出るほどうれしい」と松澤さん。「大手メーカーのものは量産できて安価だが、それに負けないくらいおいしく自信を持って世に出せる商品。『豆腐ってこういう味なんだ』と感じてもらえるはずなので、ぜひ一度食べてみてほしい」とも。

 営業時間は10時~18時。土曜・日曜・祝日定休。豆腐購入者にはおからを無料で提供する(数に限りあり)。

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