松本でデザインと伝統技術の創造性を探る-宇野亜喜良さんら迎え

会津塗の新ブランド「BITOWA」を紹介する塚本カナエさん

会津塗の新ブランド「BITOWA」を紹介する塚本カナエさん

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 地場産業の特徴を生かしたものづくりや、原点にある創造性を考える「第17回デザイン・キャンプ松本」が2月26日、Mウイング(松本市中央1、TEL 0263-32-1132)で開催された。

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 今回のテーマは、「デザインと伝統技術。原点にある創造性とは何か」。プロダクトデザイナーの塚本カナエさん(Kanae Design Labo代表)と、イラストレーターの宇野亜喜良さんを講師に迎えて、今後のデザインについてや自身のスタイルを説いた。同時に「信州ブランドアワード2007」の表彰と展示、デザインコンペ「LIFE DESIGN信州」の受賞者発表も行われた。

 塚本さんは、「テーブルの上からその周辺へ」という視点でさまざまなデザインを手がけており、「ものの形をデザインすることにとどまらず、かかわる人たちが楽しく、幸せになれるようなシステムをデザインすることを心がけている」という。コンビニコスメ「化粧惑星」のパッケージや、磁器の時計、和紙のシャンデリアなど自身がデザインした商品を紹介しながら、素材の特性や形成の難しさなどを乗り越えて完成した商品を通して、「やればできる。先にあきらめず、『これがいいんだ』という理由があれば、食い下がることが大事だと学んだ」と話す。また、同企画のテーマでもある「伝統技術」とのかかわりとして、会津塗の新ブランド「BITOWA」を紹介した。

 宇野さんは「イラストレーションの創造性」をテーマに、過去に作成したアニメーションを上映。「お前とわたし」(1965年)は、女性の体にイラストを描き、描かれた部位を動かすことによってイラストも動くという作品。イラストの女性から涙が流れるように上から目薬を垂らしたり、じわじわかく汗を表現するために霧吹きで水を吹き付けたりと、イラスト以外の表現も多く見られた。「好奇心がなくならない生活をしてほしい。好奇心を持っていれば、新しいものが生まれたり、出会える可能性が増えるから」と会場にメッセージを送った。

 講演後半では、「(松本に)来る時に講演で何を話そうか考えようと思っていたけど、寝てしまったので、考えられなかった」と会場をわかせ、来場者からの質問にも応えた。

Kanae Design Labo宇野亜喜良さんホームページ

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