松本山雅F.C.は7月10日、総合球技場アルウィン（松本市神林）でクラブ会員限定のファン感謝イベントを開催した。

豪華メンバーが揃う「柿本DREAMS」と「松本山雅FC選抜」

　2008年から3年間山雅に在籍し昨シーズンで現役を引退した柿本倫明選手のメモリアル試合が行われた。試合は、この日のために柿本さんの元チームメートなどで結成された「柿本DREAMS」と、現役選手やOBを含んだ「松本山雅FC選抜」の対決。「柿本DREAMS」には秋田豊さんや名波浩さんをはじめ、都築龍太さん、奥大介さん、西澤明訓さんなどが駆け付けた。「松本山雅FC選抜」には、小林陽介さんや小澤修一さん、大西康平さんなど、今まで山雅で活躍した選手が参加した。

　試合開始のホイッスルが鳴った瞬間に柿本さんがセンターラインからゴールに大きく蹴り込むと、観客席からは歓声や拍手が。前半16分、柿本さんがゴール前でGKと接触しPKを獲得。自らがキッカーとなり、落ち着いてシュートを決め先制点を奪った。サポーターはチャントの「松本」の部分を「柿本」に変えて、柿本さんのゴールを喜んだ。

　後半、柿本さんは山雅のユニホームに着替え、「松本山雅FC選抜」として試合に参加。後半7分、柿本さんがスルーしたボールをFW小林さんがゴロ球でゴール。小林さんがユニホームの下に着ていた「柿さんLOVE」と書かれたアンダーウエアを見せると、2人は笑顔で抱き合った。後半終了間際には柿本さんがスライディングヘッドで決め、3対4で「松本山雅FC選抜」が勝利した。

　試合後、小澤さんと柿本さんの引退セレモニーが行われた。「2005年からの6年間、みんなの力で山雅を大きくしようと努力してきた。いろんな人の力があったからこそここまで大きくなれたことを忘れないでほしい。いつか山雅がJ1の舞台で優勝カップを掲げるチームになることを期待している」（小澤さん）、「こういう場を与えてくれて本当に感謝している。サッカーの楽しさや素晴らしさを伝えるために活動していくので、これからもよろしく」（柿本さん）とあいさつすると、大きな拍手が沸き起こった。

　イベントは試合のほか、FW選手とGK選手のPK対決や、女性サポーターを対象としたイケメン選手と一緒に行うキックベースなど、選手と大いに触れ合える企画が多数用意された。家族4人で神奈川県相模原市から来たという女性は「いろんな選手のプレーが見られてうれしかったし、選手同士のつながりも見えて面白かった。とても良い一日だった」と笑顔を見せた。