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松本・中町のギャラリーで稲村真耶さん陶展 染め付けや縁起物、新年迎える器

コンポートに使うのは月光釉。「薄く緑がかった色。名前もすてき」と錦織さん

コンポートに使うのは月光釉。「薄く緑がかった色。名前もすてき」と錦織さん

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 陶芸家・稲村真耶さんの個展「稲村真耶展-新年を迎える器-」が現在、松本・中町通りのナカツカビル3階の「器と工芸 なかつか」(松本市中央2、TEL 0263-32-4168)で開催されている。

酒器も用意

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 マグカップ、皿、鉢のほか、ポットやぐい飲み、ふたものなど約120点を展示する。染め付けの磁器は、草花や小鳥のほか、同展に合わせて南天やひょうたんを描いたものも。中央に「福」の文字があるモッコ皿や、来年の干支(えと)にちなんだタツノオトシゴの箸置きもある。

 十二角楕円(だえん)鉢と名付けた器は、乳白、瑠璃(るり)などの釉薬(ゆうやく)を使用。縁に銀彩を施し華やかな雰囲気に仕上げたものもある。店主の錦織康子さんは「和洋問わず、いろいろな料理に合うのが魅力。カレーやパスタにもちょうどいいサイズ」と話す。

 少し背の高いフォルムのマグカップはふた付きで、ティーバックを蒸らすのにも便利だという。ふたものは、取っ手が小鳥の形になっており、内側やふたの裏まで絵付けしたものも。飯わんは、無地で縁に色味を足したものや、花唐草模様の絵付けとしのぎを組み合わせたものなどを用意する。

 稲村さんは1984(昭和59)年、愛知県常滑市生まれ。県立常滑高校セラミック科、県立瀬戸窯業高校陶芸専攻科を経て、陶芸家・藤塚光男さんに師事した。2009(平成21)年、京都で開窯。翌年に大津市へ移り、現在も作陶を続けている。

 同店ではオープン当初から常設で稲村さんの作品を扱っている。開業前、絵付けの作家を探す中で稲村さんの作品に出合って依頼。「松本は民芸の町なのでうれしい」と快諾してくれたという。「いつか個展もお願いしたいと思っていた。絵付け=新年というイメージがあったので、この時期に企画した」と錦織さん。

 新春恒例の「松本あめ市」にちなんで、今後はだるまの絵付け皿も追加する予定。「縁起の良い器をそろえるのもいいし、新しい年を新しい器で迎えるのもいい。手に取って選んでもらえれば」と呼びかける。

 価格は、箸置き=1,100円~、皿=3,500円~、マグカップ=3,850円~など。営業時間は10時~17時。会期中の休みは12月29日~来年1月1日、4日。1月9日まで。

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